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ストーリーを語る授業

先日、大学の授業(2年生・キャリア開発)でパンクタムを使いました。

パンクタムはPoints of Youの主要ツールのひとつ!

2年生の授業・キャリア開発は、就活を見据えた授業ではあるものの、まだ本格的な就活の話はしていません。2年生の前期は「自分を知る」とか「価値観を言語化する」とか、そういうことをやっています。ワークを交えて楽しい雰囲気でやりますが、これは3年生になって、自己分析でそのまま役立ちます。


自分を知るためには、自分を構成してきたエピソードが不可欠です。そしてそれはそのまま、就活にも活用できます。だけど、採用担当時代も非常勤講師として学生に関わる今も、多くの学生のエピソードは弱いと感じます。

彼らはよく「語ることがない」と悩みますが、そんなことはないと思っています。何かが足りないとすれば、語る経験そのものなのではないか、という仮説を立てています。


そこで先日の授業では、「ストーリーを語る」ことについて時間を使いました。まずはナラティブについて説明し、それが就活とどうつながるのかを伝えました。そして、同じ言葉でも人によって持つ意味が異なることを、ワークを通じて体験してもらいました。この違いを認識して語ることが、就活だけでなく、この先の人生でも大切になってきます。

語ることが大切なのは、自分の思いや考えを外在化することで整理したり、ほかの人との違いを知ったりすることができるから。そしてその結果、自分のストーリーを見直したり、語り直したりできるから。

そこで、まずは語る練習から。小さな出来事でいいし、オチなんかいらない。聞き手も、基本的にはただ相手の話を聞くだけで、期待も判断もしない。事前にそんなことを伝えました。


パンクタムは、グループ(3-4名)に1つお渡ししました。パンクタムを使うと、語る以外の効果もあります。まず、パッケージを開けるときのワクワク感。写真カードを広げるときの驚き。そこからプロセスは始まっていて、語りをサポートしてくれると感じます。

今の自分にフィットする写真カードを選ぶ

パンクタムを開けると、最初に目に入るのは「ご機嫌いかがですか」という言葉。私たちは「How are you?」と聞かれたら「I’m fine」と答えると教わりました。今回はそんな自動反応ではなく、「調子はどうかな?」と自分に問いかけ、感じるままに話すことを促しました。

エピソードを、写真カードを使って話します

パンクタムを使って語るうちに、場が温まっていくのを感じました。結果的に授業のほとんどをそこに使いました。

写真カードを使うことで、思いがけない話に展開することも。

そして最後の25分で、本番のワークを実施しました。好きな言葉、苦手な言葉を選び、それにまつわる短いストーリーを書いてもらいました。提出物を読みましたが、とてもよく語れていました。

もちろん、エントリーシートに記載するにはまだまだですが、今回の目的はそこではありません。語ることです。ここから深堀りしやすいレベルで語れていました。

最後に。そのワークシートに書いたことは、あなたが大切にしていること。
まずはそれを大切にしてください。そうすれば、他の人にも大切にしていることがあると実感できるようになります。と、お伝えして、授業を終えました。


社会人のみなさん、自分のストーリー、語れていますか?

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