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何度も読みたくなる本の話「リズム」森絵都¦#感想文

私には大切にしている本が何冊かある。
今回は、その中の1冊である森絵都さんの「リズム」という本をご紹介したい。

早速だが、森絵都さんという作家をご存知だろうか。
有名な著書に「カラフル」や「みかづきのふね」などがある。

「カラフル」は実写映画にもなったし、アニメ映画化などもしていて、知っている方も多いのではないだろうか。
もちろん私も、「カラフル」など好きな作品は多く、近々また読み直したいと思っている。

しかし、今回ご紹介したいのは同著者の児童書「リズム」という本である。

この本との出会いは、小学生のとき、学校の図書室だった。
それは直感的なもので、水色の表紙に惹かれて手にとったのだと思う。
(当時、私は青や水色が好きだった。)

そして、肝心の内容であるが、申し訳ないことに、思い出せない・・・・・・
この本の不思議なところなのだが、読んでも内容が思い出せないのだ。

主要な登場人物は3人。
主人公の女の子とその幼馴染の男の子2人。
思春期の彼女たちとその家族や彼女たちの心情の変化を扱ったお話だったと記憶しているものの、ぼんやりとした感じでしか思い出せない。
しかし、その全体的なイメージが頭から離れない。
それは、単行本の表紙のように透きとおっていてキラキラしている。
いつまでたっても色褪せることのないイメージだ。

また、この本には別の忘れられないエピソードがある。
「リズム」には続編があるのだ。

続編の本は「ゴールドフィッシュ」という。
はじめ、小学校の図書室には「リズム」の1冊しかなくて、「リズム」に魅了された私は「ゴールドフィッシュ」も読みたくなり、その購入を図書室に希望した。
すぐに購入とはならなかったものの、粘り強く希望を出していたら私の熱意が伝わったのか図書室に置かれることになった。(歓喜!😆)
しかし、察しのいい方はお気づきかもしれないが、私は「ゴールドフィッシュ」の内容さえも忘れてしまった…

けれど、その2冊のことはずっと忘れられない。
言うなれば、その思い出は私にとって大切な宝物の中にずっとしまってある。
それを時々とり出してはもう1度読んでみる。
でも、やっぱり少し経つと本の内容は薄れてしまう。
そして、また時々とり出して読んでみるの繰り返しなのだ。

そもそも私は読書家であると自負しているが、1度読んだ本を何度も読み返すということはほとんどしないタイプである。
そんな私が読み返したいと思うことは本当にめずらしいことだ。

先日、立ち寄った本屋さんで見つけた芦田愛菜さんの本の中で、この森絵都さんの「リズム」が紹介されていた。
まさか、読書家で有名な彼女がこの本を推薦するとは意外であると同時に、とてもうれしく感じたのだった。


おしまい

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