なぎさ

エッセイを綴っています

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最近の記事

大人になって読書感想文を考えてみたら、私のスキがわかった。

読書感想文が苦手だった。「読書感想文が苦手という人が多いけど、私はけっこう好きだった」という人はすごいなあと思う。 読書は大好きで暇さえあれば本を読んでいたが、それと得意不得意は関係ないらしい。本を読むのは私自身がその世界に入り込むということで、そこにはなんの感想も生まれないと思っていた。 読後は、面白かった、あまり好みではなかった、怖かった、そのくらいの感想だった。とりわけ読書感想文の型、みたいなものを意識してしまうとまったく筆が進まなかった。 だが大人になった今なら、

    • 菓子箱に入ったリーフレットに救われてきた

      お菓子の箱に入ったリーフレットが大好物である。これがあるだけで、箱のお菓子が2割増し、いや3割増し、美味しく楽しくなること間違いない。 まず詰め合わせであれば、何を選ぶかという楽しみがある。見た目で選ぶのも良いのだが、できればリーフレットを熟読し、これもいいなあ。きみもいいねえ。とドラフト会議を楽しもう。 ひとまず1つ選ぶ。そしてもう一度そのお菓子の説明をじっくりと読む。食べ物、特にお菓子は、味や構成の説明を読んでから食べたい。これはなんだろうと思ってしまうと、思考に支配

      • 泉屋のクッキーに魅せられて、三度目の正直

         泉屋東京店のクッキー、の虜になってしまった。先日初めて食してから、1ヶ月も経たないうちにクッキー缶を3つ空けてしまう勢いである。それも毎日少しずつ、ではなく、一回のおやつで缶半分を食べてしまう。  これはどうなのだろう。食べすぎなのだろうか。私がせっせと購入している、おかいものクマクッキーズなる泉屋のクッキー缶は数量限定のため、まだ並んでいるか売り場を通るたびにどきどきしてしまう。  本当は3缶目こそ、ひとつひとつお皿に出して写真撮影をして、ゆっくり味わうつもりだったのだ。

        • 開封後はお早めにお召し上がりください

           賞味期限を気にしてしまう。お菓子を買ってくると必ず裏面を確認し、期限内に食べられなかったら、もしくは食べる気分にならなかったらどうしよう、食べるのを忘れて期限が過ぎたらどうしようという若干の緊張の中で日々過ごすこととなる。私の家族はそこに関して割とおおらかであり、私だけが他人のお菓子の裏側までもこそこそ確認し、これ、明日までだよ。今日までだよ。と口うるさい姑のようになっている。  だが近頃は、食品の賞味期限を「年月日」表示から「年月」表示に変更する企業が増えているらしい。

        大人になって読書感想文を考えてみたら、私のスキがわかった。

          泉屋のクッキーふたたび

           泉屋のクッキーに感銘を受けた明くる日、再びおかいものクマクッキーズ(泉屋東京店のクッキー缶)を手に入れるべく、百貨店へ走った。  やはり大変美味である。特に気にいったのが、BSロックとクリームフィンガー。これは無限に食べられる。なんというかバランスがちょうど良いのである。甘すぎず、軽くてサクサクで、どんどんと手が伸びてしまう。飲み物がなくとも食べ進められてしまう。子供の頃から、味が濃いものがあまり得意ではなかったが(板チョコも苦手としていた)、このクッキーたちはどこまでで

          泉屋のクッキーふたたび

          泉屋のクッキー缶で、幼い私と大人の私が踊りだす

           記憶にあるかぎり初めて、泉屋東京店のクッキーを食した。百貨店の地下でよくお見かけする浮き輪のクッキーたちは、固いらしいという認識しかなく、少し気になる存在ではあるものの買ってみようとは思わずにいた。  だが今回、西武・そごうのおかいものクマさんの30周年を記念して、泉屋東京店とコラボレーションした「おかいものクマクッキーズ」なるクッキー缶が登場。おかいものクマが大好きな私は、昔からそごうのディスプレイを眺めては、ぬいぐるみひとつもらえないかなと考えている。発売初日の開店直

          泉屋のクッキー缶で、幼い私と大人の私が踊りだす

          ヨックモックの思い出

           先日、デパートの地下をふらふらしていたら、ヨックモックのパンフレットが目についた。幼い頃から親しんでいる、綺麗な紺色である。ヨックモックといえば、やはり綺麗な紺色の缶に入ったシガールが有名であろう。だが、子供の私はあまり好きではなかった。なんというか、他のクッキーと比べて甘く濃い印象をもっていた。今ならバターをふんだんに使っているからだとわかるが、喜んで食べるというより、なんとなく食べるものだった。  ヨックモックは頂き物のイメージがあり、大人になるにつれ食す機会も減って

          ヨックモックの思い出

          コンビニスイーツからよみがえる、マウントレーニアの思い出

           いつからコンビニはスイーツが豊富になったのだろう。私が子供の頃は、コンビニ独自のスイーツというのはなく、スーパーで売っているようなプラスチック容器に入った2個入りのショートケーキやまるごとバナナ、プリンやゼリーといったものが並んでいたように思う。  小さい私にとって、コンビニは飲み物かアイスクリームを買うところであり、母が買うマウントレーニアを一口もらうのが、とても楽しみだったことを覚えている。子供だから少しだけと言われて貰えるコーヒーは、自分の想像よりも甘く、でもほろ苦

          コンビニスイーツからよみがえる、マウントレーニアの思い出