覚え書き

生きていて偶に悲しくなる時がある。死にたくなる時がある。
そんなことがきっとこれからだってずっと続く。
生きる為なら逃げて良いと思う。但しそれは生きるために限る。
注釈として、それは決して甘えでないことを添える。
声で上手に伝えることが出来ないから、せめて文字にして伝えた。
同じ言葉として信用してあげた。ごめんねって思いながら。
色んなことをすぐに忘れてしまうから一つ一つ丁寧にしまってあげた。
絵や写真は偉大だと思う。消えてしまわないし、目に見える。だから信用できると思った。
引き出しにしまった筈のものを忘れてしまうことはとてもとても悲しい。
あなたの言葉を僕は聴きたい。そして、薄膜が張った言葉に僕は穴をあけたい。
ぷっつんって割れて、中からトロトロとした何かが溢れてくる様が好きだ。
時にドロドロしたものやサラサラとしたものなど、突っつくと案外色んなものが中から出てくるから面白い。
言葉を探す時、僕は目を瞑る。沈黙は段々と怖くなくなった。ある友人が無言の時間も心地いいから大丈夫と言ってくれた。でもそれは待ってくれることを相手に対して勝手に期待している訳であって、それは只の優しさでしかないからいつも少し申し訳なく思う。他人の優しさにおぶさって生きるには限界がある。だからいつかきっと期限が来る。
何も考えずに話をしていた頃は今よりもっとおしゃべりだった。自分の話したいことだけを話ししていた。自分の興味が湧かない話には全く興味が無かったし、聞き流していた。
今は昔よりもだいぶ変わったと思う。あまりしゃべらなくなった。
ある時を境にゆっくりと自分で自分に呪いをかけていったからだと思う。
卵の呪い程じゃないけれど。喋ることは出来るけど、喋られなくなる時がある。
そういう時に真顔でいるときっととても怖いので口以外で何らかのコミュニケーションを取るようにはしている。今でも喋られなくなる時の条件が分からない。何故か勝手にスイッチが入ってしまう。
信頼している人が傍に居る時に僕は喋られなくなる気がする。信頼している人に対して黙り込んでしまうのだと思う。最早何が自分なのかわからない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?