誰とも違う週末をフィン・ユールのホテルで
冬になると雪山に出かけて行ってスキーやスノーボードを楽しむ。そんな毎年のルーティンを破るぞ、と意気込んで行ってきました、日本アルプスの裾野・白馬。
目的地は「House of Finn Juhl Hakuba」。デンマークの建築家、デザイナーのフィン・ユールの名作家具と暮らすように泊まれるホテル。
パブリックスペースから客室まで、ソファやテーブル、ライトなどなど、これでもかというくらいにフィン・ユールデザイン。
6室しかないお部屋は、それぞれ調度品が異なるのでチョイスに頭を悩ませるのも楽しみの一つでした。
何年か前にどこかで見つけた「House of Finn Juhl Hakuba」。
どうしても忘れられなくて、やっとの思いで予約のメールを送ったのが、去年のクリスマス。
旅行サイトに掲載せず、ウェブサイトの情報も十分とは言えない作り。でも、彼らのポリシーがある意味潔くて、インターネットという大海で小さな光る石を見つけるような、知らない土地でトレジャーハンティングをしているような、そんな感覚になるので、旅の始まりから120点だった気がします。
フィン・ユールの家具たちは、体勢を変えて心地よさを探す私たちの体を考えたデザインらしい。
例えば「ベイカーソファ」は、"座る"だけでなく、寝転んだり、うずくまったり、ひっくり返ったりしてみると、心地よさがよく分かります。
姿勢を固定することを前提に考えられた人間工学なんて、くそくらえ。というくらい、暮らすための道具然としているのに感動を覚えます。
木工部分の造形は、とんでもなく艶やかで、もはやフェティシズムすら感じる勢い…
レザーの張地もつやつやの局面を保っていて、ファブリックの織り組織も美しい!
地下のバーでは、夜な夜な小布施ワインや長野のクラフトビールを飲みながら話し込むのが、ここの定番とのこと。
チーズやナッツは、隣町の骨董屋で集めてきた印判皿に乗せてくれるのだけれど、それもまたこの上なく粋な組み合わせ。
スキーに繰り出すデンマークから来たファミリーを見送って、チェックアウトまで熱い紅茶にチョコレートを囓る時間のなんと優雅なこと!
あ〜冬の間、ここで過ごしたい…と思わずにはいられない短い滞在でした。
どっさり雪が降った週末に、ぜひ訪れてほしいな。でも、もう季節は春に向かっていますね。
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