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新入社員の飲み会でした失敗エピソード

春うらら。四月となれば本格的な春といってもいいだろう。

四月ということで新しく学校に入学される人もいれば新入社員として働く人もいるだろう。
年度の変わり目、学年が変わるだけならまだしも新入生や新入社員となると生活環境もガラリと変わる。
自分でもは気づかないうちに気疲れをしている場合もある。どうか無理のないようにと願うところだ。


そこで新入社員となる人に一つのアドバイスをしたいと思う。
その昔、私も新入社員という時代があったのだ。
しかしながら偉そうなことを言う気など毛頭ない。たいした人間でもなければ、無駄に年をとっている感が否めなくなくもない。20代前半の人でも私より頑張っている人は山ほどいる。逆に私より年齢を重ねていながら腑抜けた人がいるのも事実だが。
どちらにせよ、あの頃は若かった、と言いながらアドバイスをするほどの力量は私にはない。そういったまともなエピソードはしっかりとキャリアを持った人に教えを請いた方がよい。

そこで私が新入社員の時にやってしまったある失敗談をお話しするのでみなさまにはどうか反面教師的な目でいただけたら幸いである。


新入社員でつきものといえば、飲み会だ。
学生の時とは違って、酒の席に上司もいれば先輩もいる。自分が一番下となれば、お店の予約や少なからずのヨイショをしなければならない時もあるだろう。今は酒の席でお酒を注ぐ、注がないでパワハラとか言われかねないケースもあるので上司だからと言っても注ぎたくない相手であれば注がなくてもいいと個人的には思う。しかし、右も左もわからない中で仕事を教えてもらう立場なので円滑に仕事をするためにお酒の席でも愛想よくしておいたほうが無難である。
酒の席は無礼講という言葉があるが、だからと言って羽目を外しすぎるのもよくない。同期だけでお酒を飲むならまだしも、上司がその場にいるとなるとそこはやはり気を遣うべきだ。

これは私が新入社員の時に歓迎会が開かれたときのことである。
その日は同期全員と各部署の部長さんとの飲み会となった。座敷となる宴会場でワイワイガヤガヤ。初めこそ緊張感があったものの酒を飲み始めるとみんなはざっくばらんに話し始めた。私はこんな偉そうなことを言っておきながらも上司や目上となる人と酒を飲むのはあまり得意な方ではなく、隣り合わせた同期と喋っていた。入り口付近に座っていた私は度々注文係の役を買い、店員さんにみんなの注文を伝えていた。そして運ばれた料理やドリンクを注文した相手へと渡していた。
そこで私はある失態を犯した。

宴会早々に店員がドリンクを運んで、私は中継の役目を取るべくそのドリンクを受け取った。
そのドリンクを受け取って驚いた。それは赤ワインだったのだ。
まだ、飲み会も序盤だ。赤ワインなんて今まで注文しようと思ったことなどない。少し前まで学生だった自分は何を大人びたものを飲もうとしている奴がいるんだと思った。
私はその赤ワインを受け取り声を放った。


赤ワイン頼んだ人だれー?


すると、その言葉に反応した同期のEちゃんが手を挙げた。
Eちゃんと私は一人暮らしとなる家が近所で同期の中でも仲良くさせてもらっていた一人だった。
なんだ、Eちゃんかと思った。Eちゃんは大してお酒が強くない。なのに赤ワインを頼むなんてちょっと羽目を外したのだな。
そう思った私は、

こんな初っぱなから赤ワインなんて頼んでおませさんやなぁー


と言いながらEちゃんに赤ワインを渡したのだがEちゃんの顔はなんだか引きずっている。
笑ってはいるのだが、特に言い返すこともなくなんだかバツが悪そうだ。
私は不思議に思ったのだが、次の瞬間今度は私が顔を引きずることになった。

Eちゃんは受け取ったワインを口にすることなく、「はい部長、赤ワインです」と言って隣の部長にその赤ワインを渡したのだ。
これには参った。Eちゃんは新入社員としての役目を果たすべく隣の部長の注文を代わりに受け取っていたのだ。
そうとも知らず、てっきりEちゃんが注文をしたと思った私はズケズケと部長をディスるということをしてしまった。焦った私は部長に赤ワインが手に渡ったところを見て見ぬ振りをしてその場をやり過ごした。私が赤ワインより真っ赤な顔をしていたことは言うまでもない。

この教訓をもとに新入社員のみなさまには、早ガッテンしないように気をつけていただたきたい。
物事にはあらゆる可能性が潜んでいる。想像力を働かせた上で言動に注意したほうがいい。
特に赤ワインを注文したがるおっさんは必ず一人はいるので赤ワインには要注意である。


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