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どの国の飯が一番うまいのか?

はじめに

みなさんの好きな食べ物は何ですか?カレー、お寿司、唐揚げ、ピザ、ラーメン、パスタなど色々出てくるかと思います。では、どの国で食べた何が美味しいですか?そうなると意外にも日本と答える人が多いのではないでしょうか。我々、日本人からすると日本の食べ物が一番おいしいはずです。変に本場にこだわる必要はありません。今回は本場より日本の食べ物のほうが美味しい理由と日本の文化について書いていきたいと思います。

何でも本場が一番とは限らない

本場のピザは美味しいであったり、本場のカレーは違うなーであったりとそういったことを耳にしたことがあると思います。確かに本場の味は日本とは違いますし、場合によっては食べ方や大きさが全く違うこともあります。日本では味わえない感覚を本場でなら味わうことができ、旅行の1つの楽しみでもあります。僕も普段食べられないものを食べることは楽しみでしかありません。食文化の違いに触れるいい機会です。
しかし、旅行をしていて、好きな料理なはずなのになぜか口に合わないということも珍しくありません。本場が一番と思っているかもしれませんが、実は我々が日本人である以上、本場の味が日本を越えることはありません。日本で食べる外国料理は日本人の口に合うように作られています。つまり、日本で食べる料理は日本人好みの味になっているわけです。手放しで何でも本場が一番とほめる人がいますが、冷静になるとそうではないことも珍しくありません。「○○って料理はあの国でしか食べられない」ということもよく耳にします。その料理がなぜ日本にないのかはその国以外ではあまり受け入れられるような味ではないことが多いです。確かに本場でしか食べられないものはたくさんありますし、食べたこともあります。なぜ、日本にないのかを考えるとおのずとその理由が見えてきます。
アメリカのお寿司を日本人が食べても違和感を覚えますが、アメリカ人が本場である日本のお寿司を食べて、少し違和感を覚えることもあります。日本人が中国のラーメンを食べて、少し違うなと思うことがあるのと同じです。日本で食べる中華料理と本場の中華料理で違うのは香辛料です。日本の中華料理では八角やシナモンが入っていませんが、本場のは八角やシナモンが入っています。これが苦手な人が多いから、八角やシナモンの入っていない中華料理が日本で親しまれています。つまり、自分の住んでいる国で食べている料理が一番口に合い、それはその国の人に受け入れられやすい味付けにしているからです。
日本に長く住んでいる以上、日本での味付けを越える味付けはそう簡単に出会うことはありません。旅行や短期間の滞在であれば、本場の味に非日常を感じることができますが、毎日、日本と違う味付けの物を食べているとどうしても日本食が恋しくなるはずです。「本場の○○は日本とは違う」のは当たり前で、向こうで親しまれている味付けだから日本と違うのは当然です。重要なことはその味が体に合うかどうかや毎日飽きずに食べられるかです。それを乗り越えられない以上、本場が一番であるかが怪しくなります。

日本ほど外来文化に寛容な国はない

日本は閉鎖的な島国と言われていますが、過去の歴史を見ても、日本ほど外来文化をここまで受け入れた国はそうありません。飛鳥時代に中国の影響を受けつつも日本にも文明がありました。その時に仏教が大陸から伝来し、仏教を受け入れるときに紛争があったものの、仏教を導入し、すぐに日本初の仏教寺院である飛鳥寺が建立されました。日本文化の特徴は外来文化を外来文化として取り入れるのではなく、日本文化と融合させれることです。仏教も日本古来の神道と融合し、明治時代まで神仏習合の文化が続き、今でも神社とお寺の区別が付きにくい場所が多々あります。他国の仏教寺院や考えた方と日本の仏教寺院や文化は明らかに異なっています。日本は外来文化であれ、拒むことなく取り入れ、それを日本独自のものにしてきました。
多くの国では外来文化と土着文化は明確に区別され、外来文化が土着文化より下に見られることや受け入れようとしないことがあります。それには戦争が関わっています。外来文化を受け入れたくない理由は一種の侵略であると考えているからです。戦争で勝利すれば、その国の文化も自国の文化を強制することができます。しかし、負けた側はそれを強制されることになり、自国の文化を捨てるという屈辱的な選択をするしか生き残る道はありません。本来、外来文化は排除されてしかるべきものであり、外来文化を受け入れることは侵略を許容するに等しいのです。
しかし、日本は世界でも珍しく、外来文化を土着文化と融合させ、日本文化としています。外来文化と土着文化に優劣を付けずに同じように扱っていています。今でこそグローバル化で外来文化に世界中が触れることができ、受け入れるようになっていますが、日本は1500年近くも前からそういったことをしており、多様性先進国と言えます。日本が世界に遅れていると言われますが、日本では多様性が認められないというのは嘘であり、1500年も前から受けているという歴史的事実が証明しています。むしろ、世界がやっと日本に追いついたレベルです。
欧米を含む多くの国では文化を押し付けようとします。それは戦争が絶えなかった歴史的背景にあります。昔と比べて、世界がやっと平和になりつつあり、外来文化を受けれても侵略になる危険が小さいと考えたから、こういった多様性の問題が出ているのだと思います。しかし、その受け入れさせ方は非常に強引なもので、情勢が変われど、根本にある考え方はそう簡単に変わらないものでそういったことになるのだと思います。こういったところが、日本と他国との違いだと考えます。
国の文化を揺るがすような宗教問題をたった数年で1500年前に解決させた日本の寛容さこそ、多様性を認めていることにほかなりません。中国からやってきたラーメンやイギリスを経由してやってきたカレーも元々外来文化であったにもかかわらず、今や日本食として認識されています。食文化もその国の文化の根幹を担うものです。それをいとも簡単に日本風にアレンジできるところが日本文化最大の特徴で、これこそが日本文化の寛容さを表していると言えます。

最後に

今回、この内容を取り上げようと思ったのが、お酒の話をしていてこの内容が思い浮かびました。日本のお酒と言えば、日本酒や焼酎を思い浮かべますが、山梨県のワインであったり、サントリーの山崎、白州であったりも負けてはいません。フランスでボルドーワインを飲んだことがあります。その味がとても美味しくてワインにハマった時期があります。そんなときに山梨へ行き、ワインを試飲しました。こっちの方が口に合うかもと思ったのです。その時はその感情について深く考えませんでしたが、先日、友人とお酒の話をしている時にそのことを思い出しました。ボルドーワインがどれだけいいと言われようが、日本人の口に合うのは日本で作られている山梨のワインなのだと。外国に何度か行ったこともあり、住んでいたこともありますが、やはり日本人である以上、日本のものが一番口に合うのだと思います。外国文化と触れることでそういったことを認識できたのだと思いました

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