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最近の記事

【毎週ショートショートnote】親切な暗殺

なぜ、ここにいる? いつか出会うことにはなっていただろう。 しかし、その”いつか”が今日とは早すぎる。 集中しろ、俺。 視界にしっかりと”ヤツ”を捉える。 ”ヤツ”が俺に気づいているのかはわからない。 …が、出会ってしまったが最後。 今ここで殺すしかない。 あたりを見渡し使えそうな道具を探す。 心配するな、なるべく楽に殺してやる。 もちろん、彼女にも気づかせない。 ”ヤツ”にとっても彼女にとっても、さながら親切な暗殺といったところか。 息を整え、近くにあった新聞紙の

    • 【毎週ショートショートnote】忍者ラブレター2

      「…それでは賛成多数で『忍者ラブレター』を正式名称といたします」 ”忍者”も昨今の人手不足の煽りを受け、江戸時代以来、数百年ぶりに一般人からの採用を再開することとなった。 といっても、一般社会に対して大々的に公募で募集するのではなく、担当者が隠密に忍者候補者に接触、忍者への就職を打診するのだ。その候補者に渡す打診書の名称が今、正式に『忍者ラブレター』に決まった。 「いや、さすがに『忍者ラブレター』は可愛すぎませんか…?」 「仕方ないじゃろ。『忍者職打診依頼書』などという固

      • 【毎週ショートショートnote】忍者ラブレター

        幼稚園の頃は折り紙でオリジナル手裏剣をよく作ったっけ。 そんなことを思い出しながら夜な夜な折り紙を探し始めた。 あの頃はあまり使わなかったピンク色とオレンジ色。 なんとなくこの2色がぴったりな気がした。 * 休み時間、教室に人が少なくなったタイミングを狙って隣の席にシュッと手裏剣を飛ばす。最近外国から転校してきた女の子が座っている。 彼女は驚いた顔をしながらも手裏剣を興味津々に眺めている。 そんな彼女にジェスチャーで手裏剣をバラバラにしてみてと伝える。 ピンク色の裏

        • 【ショートショート】 天然と養殖

          「お前はわかってない、やっぱり天然の方が良い」 「天然も養殖も変わんないですって、一緒でしょ」 隣の席のサラリーマン二人組が何やら言い合っている。 女の話か?  性格がほわほわ・おっとりとした"天然女子"は確かに男から人気がある。最近ではわざと”天然女子”を装う”養殖女子”なる存在も登場しているらしい。 …が、外回りのサラリーマンが休憩中に話す話題ではないだろう。 普通に考えると食材の話。となると魚の話だろうか。  いや、季節柄、松茸の可能性も捨てがたい。松茸の養殖に成功し

        【毎週ショートショートnote】親切な暗殺

        • 【毎週ショートショートnote】忍者ラブレター2

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