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Pが6つ!「プリティが多すぎる」

プリティが多すぎる 著者:大崎 梢

6つの章からなるこの小説、章のタイトルはすべて"P"から始まりますが
まずは第1章のPinkからスタートです!

老舗の出版社に勤めて2年目の新見は、週刊誌部門からローティン向けの
月刊誌「ピピン編集部」に異動となります。

この時の新見の心情は、“シロップまみれにケーキの上にソフトクリームと
あんこをのせ、上からくろみつをかけたようなものを「ハイどうぞ」と差し出された
気分だというのが面白く、これでもかというぐらい甘い。

そう、ずばり原宿のイメージです。

最初はこの世界に拒否反応を示していた新見ですが、
編集部員、カメラマン、スタイリストが一体となって雑誌を作るために
心をときめかせ、真剣勝負で挑む熱き様子を目の当たりにして
心が少しずつ解き放たれていきます。

そして、最後は若いモデルを新見なりの方法で送りだす"Present"で締めくくることに。

本気で取り組むからこそ、見えてくるものがあり、
輝く者は、乗り越えた強さを持っている。それがPretty。

1人の若者の成長物語とくくるにはもったいなく、
雑誌の制作過程やモデルの厳しい世界を知り、トラブルが起きた時の対処法の参考にも。

決して、甘いだけの本ではないですよ~

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