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かつて中高生だった私が書いた読書感想文⑦ <サロメの眠るベッド>

“現在の私”ではなく、“過去の私”が書いた読書感想文。
かつて私が中高生だったときに読んだ本の紹介は、おかげ様で第7弾となりました🏳‍🌈💗

今回ご紹介する本もまぁ懐かしい!
読み返している際に、当時の私は主人公である早映の行動がとても眩しく感じたことを思い出しました。

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サロメの眠るベッド 著者:唯川 恵さん

唯川さんの「サマーバレンタイン」に続けて読みました。この本は考えさせられる本でした。

早映は商社に勤める27歳。そろそろ結婚を考えていた頃に社内のパーティーで知り合った卓之にプロポーズされた。卓之の叔母、優子の結婚パーティーに行った時に変わった指輪(アレキサンドライト)を持って踊りをしている麻沙子に会った。

早映と麻沙子は初めての出会いではなかった。麻沙子が危ない時、早映がかくまってあげたのだ。それが7年前の話。麻沙子の踊りを観に行った早映は、その力強い激しいリズムに目を奪われた。麻沙子に誘われて「ポイズン」というバーに行き、そこで自由奔放に振る舞う麻沙子を見て早映はこんな世界もあるのだととても楽しい時を過ごす。

しかし、麻沙子は事故で亡くなってしまう。指輪を受け取った早映はしばらくポイズンに通いつめる。卓之との結婚は、卓之と叔母の優子が関係をあったことを知りやめようと思った。

それでも、早映の中に卓之と必要とし、幸せになりたいという気持ちがあった。この結末は早映がまたあの指輪をはめてポイズンに行くことがあるかもしれないと物語っている。

早映は決めていない。私が私を選ぶことはいつも自由なのだ。

早映の結婚前の微妙な心理を描かれていて、結婚が決まっても何が起こるかわからないということを思い知らされたような気がする。

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<補足>「アレキサンドライト」は神秘的な輝きを放つ宝石と呼ばれ、光源により色が変わる変色特性から、二面性をもつ魅惑があるとのことです。✨

今回もご覧いただきまして、ありがとございます😇


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