【リチャード・ジュエル】

サムロックウェルがエロい。

いやもうそういう話じゃないのはわかってる。
わかってるんだけど、なんせエロい。
役柄なのか?年齢によるものなのか?
いかんせんずーっとエッチでたまらない。
あのサムロックウェルを見るためだけでも価値のある映画。

【あらすじ】
1996年、警備員のリチャード・ジュエルは米アトランタのセンテニアル公園で不審なリュックを発見。その中身は、無数の釘が仕込まれたパイプ爆弾だった。
事件を未然に防ぎ一時は英雄視された彼だが、現地の新聞社とテレビ局がリチャードを容疑者であるかのように書き立て、実名報道したことで状況は一変。さらに、FBIの徹底的な捜査、メディアによる連日の過熱報道により、リチャードの人格は全国民の目前でおとしめられていった。 そこへ異を唱えるため弁護士のワトソンが立ち上がる。無実を信じ続けるワトソンだが、そこへ立ちはだかるのは、FBIとマスコミ、そしておよそ3億人の人口をかかえるアメリカ全国民だった──。
監督は、2020年で90歳を迎える巨匠クリント・イーストウッド。『アメリカン・スナイパー』を超える緊迫感と共に、”知られざる真相“への興味と感心を絶えず刺激し続けながら、心優しい男が、なぜ全国民の敵となってしまったのか?を追うサスペンスフルドラマとして描き出す。
SNSが人々の生活に根付き、姿なき誹謗中傷が蔓延する現代社会。誰もが「被害者」や「加害者」になりえる今の世の中へ、クリント・イーストウッドが警鐘を鳴らす。

…というあらすじだけ読むと難しそうな気もするけれど、話的にもとても見やすかった!
起承転結が分かりやすい。
それと同時に、「そうだった、これ実話だもんね」と意識が引き戻される気がする。

ツッコミどころはかなり多くて、「疑われても仕方ないのでは…」ところも多々あったり、
警察そこまで!?のような過激な表現もあるものの、
多分本質ってそこではなくって、もっと私たちの身近なものに警鐘を鳴らしている、と思ってみていた。

「何を信じるか」という、至極普段、私たちが何の気なしにしている「選択」が、
一個人を傷付ける可能性を孕んでいる、というのが本質なのだと思ってみていた。
メディアや週刊誌、噂話やSNS、私たちの身近にはたくさんの、それこそ処理しきれないほどの情報が錯綜していて、
その中で自分に必要なものを取捨選択させられている、すごく無意識のうちに。
そこにどんな「理性」や「証拠」や「真実」があるか、というところまで、
私含めて、人はどれほどその部分を見抜いているんだ?と突き付けられる映画。

そういえばと思い出したのが、ある人がフェイクニュースを出されていて、
それはフェイクニュースです、という訂正に対して「フェイクニュースを出されるようなお前が悪い」という趣旨のコメントをしている人がいて、
ああ、こうやって、本当にその出来事の本質すら見ずに、
自分の主観だけを優先させて人を糾弾する人っているよなあ、と思った。
フェイクニュースを出されるような人間かどうか、というのだって、
それってメディアからの情報じゃないの?と。
あなたの目で、耳で、確かめたものなの?と聞きたくなった。

もちろん、物事の真実を見抜くのってとんでもなくカロリーが必要だし、
そんなことを言ってしまったら、何を信じていいのか、ということにもなりうる。
ので、何かの情報を鵜呑みにするな、と頭ごなしに否定する訳では無くて、
ただ、「それは本当なのか?」という、あくまで一歩俯瞰で見る冷静さはいつも持ち合わせたい。
Twitterの #拡散希望 は本当に拡散すべきものなのか、とか、
あくまでそういう、些細な(些細というか、なんというか)ものに対しても、
親指ひとつで出来てしまう情報のやり取りに、一呼吸置く余裕は持っていたい。

とりあえずサムロックウェルをもう一度見たい。

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