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カルチャー俳句通信

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担当している㈱カルチャー俳句講座の生徒さんへのコーナー☆講座感想や作句ポイントなど。
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記事一覧

【俳句掲載】『名句水先案内』(角川俳句コレクション)

角川『俳句』連載の「名句水先案内」(2020年4月号~2022年3月号)。 今回、角川俳句コレクシ…

あんこ
16時間前
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明日のある日常:折島光江句集『助手席の犬』

「できるだけ普段着の言葉で、普段着の景色を季語とともに俳句として詠みたい」 自分の心と身…

あんこ
4週間前
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【俳句掲載】『全国・俳枕の旅62選』

俳人・広渡敬雄さんが『全国・俳枕の旅62選』を上梓なさいました(出版社:東京四季出版)。 …

あんこ
1か月前
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軽やかに、カラフルに:箱森裕美句集『鳥と刺繍』

雷鳥や刺繍の花のその軽さ 句集タイトルのイメージにもっとも近い作品を挙げるとすれば、上記…

あんこ
3か月前
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【自選俳句10句】2023「日日俳句」より

対岸柏柳明子 初がらす垂直に時止まりけり まなうらに四日の海を仕舞ひたる 対岸の翳りはじめ…

あんこ
4か月前
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愛とかなしみの背理法:土井探花句集『地球酔』

こんな日は仲間はづれの雉が好き この句の中に自分を見る人、あるいは共感する人は、「ここに…

あんこ
4か月前
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【日日俳句】2023年、一日一句の掲載・更新を続けてきて

はじめに「日日俳句(にちにち・はいく)」とは、2023年の元日から一日に一つの俳句(および短文と写真)を更新・掲載しているページです(下記参照)。 大晦日までやるので振り返りにはまだ早いのですが、年末は記事を書いている時間がないと思うので💦、12月初旬ではありますが「やってみての感想」などを書いてみようと思います。 なぜ、「一日一句の掲載・更新」をやろうと思ったかもともと非公開の状態で普段から一日に一つの俳句を詠むようにしていました。 そんな私ですが、2022年、SNSで

独自の詩の森の世界へ:しなだしん句集『魚の栖む森』

死角の無い句集である。 どこから読んでも、どの句を読んでも面白い。 溜息が出るほどだ。 全…

あんこ
5か月前
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【雑感】川崎市生涯学習財団「俳句入門・秋編」を担当して

川崎市生涯学習財団で年三回(春・秋・冬)開催の「キラリ文化教室」。 その講座の一つに「俳…

あんこ
5か月前
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句集の鑑賞文を寄稿しました【BLOG俳句新空間・第214号】

BLOG俳句新空間・第214号での企画、【渡部有紀子句集『山羊の乳』を読みたい】に鑑賞文(下記…

あんこ
6か月前
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月を仰ぐことを忘れない人:杉山久子句集『栞』

句会でも思うけど、俳句作品がまとまって掲載された句集を読むたびに思うことがある。 「どう…

あんこ
6か月前
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やりきれない存在と今であっても:福本啓介句集『保健室登校』

いろいろと句集をお贈りいただいているのに、全然触れることができず申し訳ない思いばかり。大…

あんこ
6か月前
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秋、カルチャースクール俳句講座に思うこと

俳句と書いておきつつ、のっけから通っているフラメンコ教室の話題で恐縮だが、来月からクラス…

あんこ
6か月前
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「今」を真空パックする:俳句甲子園2023のある俳句を読んで

少し前の話になるが、NHKによるドキュメンタリー番組を観た。 内容は俳句甲子園2023。 そこで紹介された茨城県立下館第一高校の下記の句に目を奪われた(以下、作者名は敬称略)。 不登校やめられそうなほど朝焼 武井佳奈 後で俳句甲子園の公式サイトで今年の結果を見たところ、入選作だった。 結果はPDFになっており他の入賞作も掲載されている。 全部読んだが、私にとってはこの作品が最優秀作品だった。 この句は非常に個人的な経験に基づく作品だ。 だから、万人の共感を得るのは難し