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SyuRoのまわり.4 「仲間」編


ちょっとご無沙汰してしまいましたが、「SyuRo」のもの・の・まわり、いよいよ最終回です。
これまで1回目は「産業」、2回目に「季節・手入れ」、前回は「旅」。そして最終回の今回は「仲間」です。

初めて「もの・の・まわり」でnoteをやることになり、何と言っても一つの「もの(今回はブリキの角缶)」のまわりを見ていこうという企画。思いの外、大変でした。ね、西山さん。笑

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ものには「そのまわり」があります。

「もの」だけを情報とともに購入していた時代は過ぎ去り、今後もますます魅力的な「もの」は「魅力的なそのまわり」とともに創作され現れてくるでしょう。

これからもこのnote「もの・の・まわり」、ぜひ、注目くださいね。と、いうことで、最終回の「仲間」です。

今回は横山さん、井戸さん、齋藤さんの3人の「使い手」にご登場頂きました。この「仲間」という章は、毎回、変わっていくと思います。今回のように「使っている方」にスポットを当てる時もあれば、作っている人たちや売っている人たちなども、やっぱり「もの」の「まわり」にいらっしゃいます。
さて、3人の使い手の皆さんは、どんな感想なのでしょうね。


まずは
横山えりなさん

角缶を使い始めた時期は?

2019年8月9日にD&DEPARTMENTで開催した「SyuRo角缶のもののまわり」のトークイベントの当日。イベント後に購入しました。

使い始めたきっかけ
自分で購入しました。初めてD&DEPARTMENT TOKYOに伺ったとき、丁度、角缶の展示期間中で店員さんに制作過程を聞いたのが最初の出会いです。その後トークイベントで宇南山さんと石川さんのお話を聞いて、シンプルなデザインながらとても丁寧に作られているところに惹かれて購入しました。

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特に気に入っているところ、魅力、オススメポイントなど教えてください。

まずはサイズ感。いい具合の高さがあるので結構量が入るのだと使って感じました。もう一つは購入したきっかけの一つでもある、角が痛くないことです。これがシンプルな中の丁寧さを感じたポイントなのですが、よくある缶の入れ物は、ちょっと角が鋭利なものもあるので、使っているときに指を擦って痛い思いをしたことも。この角缶は、角が切りっぱなしではなく丸みを帯びてるので、安心して使えます。使う人を考えたデザインになっているところが魅力だと思います。

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改善してほしいことがあれば、お聞かせください。

番難しい質問ですね。笑 無いですね! もし大きいサイズが今後出たら、すごく嬉しいです。

使い方について。どんな風に使っていますか? 

アート鑑賞が好きで、思い出にいつも購入するポストカードとチケットを入れています。ポストカードを見ると絵は勿論、誰と行ったとか、どんな会場だったとか、色々な思い出が蘇るので、私にとっては思い出の積み重なりであり、それを一つにまとめて閉まっておける角缶が宝箱的な存在になっています。

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SyuRoについて。行ったことはありますか? 

先日、初めて伺いました! SyuRoを知ったきっかけは、角缶を知ったきっかけと同様、D&DEPARTMENT TOKYOを訪ねた際に店員さんから伺いました。SyuRoに行った時は、宇南山さんはいらっしゃらなかったのですが、店員の方皆さんとても優しく、アイテム一つ一つ丁寧に説明してくださいました。置いてある商品と雰囲気でしょうか、決して古いものばかりではないのに懐かしい気持ちになる場所でした。新しいものと古いものが共存していることから醸し出されていたのかもしれません。余談ですが、付近の商店街もとても良い場所でした!

最後の
「付近の商店街もとても良い場所でした!」って、そうなんですよね。ものには、生まれ育った場所がありますものね。



続きまして
井戸祥子さん

角缶を使い始めた時期は?

雑貨屋巡りをしていて一目惚れ。
使い始めたきっかけ(自分で購入した、もしくはギフトだったなど)
自分で即決で購入。SyuRoさんにて、見つけたのが出会い。とにかく佇まいが美しかったので。

特に気に入っているところ、魅力、オススメポイントなど教えてください。

半空きにして使いやすい上に美しい。経年変化で味が出てきているところ。

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改善してほしいことがあれば、お聞かせください。

そのままであってほしい。

使い方について。どんな風に使っていますか? 

毎朝、腕時計、アクセサリーを着けるチェスト上にあり、中には薬用リップや口紅が入っている。毎日触る缶。

SyuRoについて。行ったことはありますか? 

雑貨を愛する親友と、浅草橋からの蔵前散策で初訪問。品揃えの一貫性が心地良いお店の印象。

「そのままであってほしい」うーん、深いですね。
そして、「毎日触る缶」素敵な言葉の表現ですね。


最後にご紹介するのは
齋藤久里子さん


角缶を使い始めた時期は?

2012年12月1日

使い始めたきっかけ

自身で購入しました。購入はSyuroさんです。寒さで手がかじかむほどで、そうしているうちにSyuRoの前に来てお店に飛び込むように入ったのです。記憶違いでなければ店内にストーブがあって「どうぞ暖まってください」と仰って頂き、暖かいお茶も頂戴したような記憶があります。金具屋さんやリボン屋さんなど材料屋さんくらいしか私たちの入る店がなかった町にこんな素敵な雑貨を扱うイカした店が出来たと嬉しかった記憶があります。

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店内ではスタッフの方が缶を検品兼ねて磨いてました。印象的でした。友人は真鍮の小、わたしはブリキのA4を購入、どちらもちょっとした擦れやキズがあって、「定価ではお出し出来ないので」と少し安い値段で買えたのです。そのときは中村さんのお名前は出ませんでしたが「職人さんの手作業で作っているんですよ」との説明は伺ったと思います。こんな素敵な入れ物がお値引きで買えるなんて!と友人と感動したのを覚えています(笑)

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特に気に入っているところ、魅力、オススメポイントなど教えてください。
金属なのに温かみが感じられ、わずかにふっくらしているように見える蓋の面。缶なのに「かど」が潔い「かく」なところ、でも痛くないような小丸。凹凸が無く、『面』だけで出来ている。板の薄さ。フタと身のゆる過ぎずキツすぎない吸い付き感。

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使い方について。どんな風に使っていますか?
 

ブリキのA4には気に入ってる紙類、包装紙や紙袋を入れています。今年の8月に買った真鍮の小には毎日服用する散剤と漢方薬を入れています。毎日触ります。友人宅に時々遊びに行くとヴィンテージの素敵なカップボードの棚にこの真鍮の角缶が乗っていて、経年の変化をわたしも見てきました。ブリキとはまた違う変化も見たくて触りたくて、次に買う時はこれにしようと決めてました。

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SyuRoについて。行ったことはありますか? 

人で言うなら『凛とした』感じのお店、品揃えというのでしょうか。押し付けがましくないと言ったら乱暴ですが、押し付けがましくないセンスの素敵さ。古き良き倉庫仕様の建物。


「毎日服用する散剤と漢方薬」なるほど。薬入れにもいいですね。これは新鮮。
やはり、3人とも「大切なもの」を入れてますね。
いゃあ、角缶の仲間でした。
みなさん、ありがとうございました。

SyuRoの購入はこちらへ
https://www.d-department.com/item/2015000100156.html


さて、ここからは毎回、取材を終えた僕ら「ナガオカ・ニシヤマ」の「ナガ・ニシ・後記」です。取材を終えてカフェで一息、みたいな、本音で締めくくる原稿化前の、リアルやり取りをそのままお楽しみください。


○ナガ
西山さん、よろしくお願いします。まず最初に、初めての「もの・の・まわり」noteについて、感想いかがでしたか?

◉ニシ
よろしくお願いします!! もの・の・まわりの感想・・・まだ手探りではあるんですけど、取材を通じて「ものは、ものだけを買っているのではないんだなー」と気付きました。仲間編に掲載した角缶を愛用している方のアンケートを読んでも、そのことを感じました。角缶を買ったときのお店の雰囲気や店員さんとのやりとりも書かれていて、そういうことを含めて買い物を楽しんでいるんだなーと。 ナガオカさんの感想も聞かせてください!

○ナガ
ものには「そのまわり」があるということに、店(D&DEPARTMENT)の経営からも本当にわかり始め「そういう時代になったんだな」と、改めて思いました。もちろん文化意識の高い方々は、昔から「もの」にはその「まわり」があり、それを重要視してこられたのでしょう。ある意味、日本の生活者も次の成熟した「もの選び」の時代に入ってきたのだとも思いました。で、この連載、意外と大変でした。どこからも予算がつかないし・・・・笑 そういう意味でも、読者の皆さんの購読支援をいただいて、いろんな「もの」の「まわり」を西山さんと探っていきたいです。

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