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本屋大賞2019年『そして、バトンは渡された』

今回の本屋大賞作品

2019年本屋大賞
『そして、バトンは渡された』/瀬尾 まいこ

偉そうに点数つけるなら・・・

読みやすさ     ★★★★☆(4/5点)
あとから効いてくる ★★★★★(5/5点)

一言で感想

読み終えて、数日経ってから「家族」や「人との関わり」について思いが巡り、じんわりと心が温かくなるお話。

お気に入りの登場人物2人

お父さんが3人、お母さんが2人いる女の子(優子)の話なのですが、
中でも私がインパクトを受けたのは、2人目のお母さんと3人目のお父さん。

2人目のお母さんは、破天荒でパワフル!
···というと肝っ玉母ちゃんのような人を想像してしまうけど、そうではなくてとてもキレイでチャーミングで頭がきれる女性。
それでいて、優子のことをとても大切に思っていて、優子を守るために凡人では思いつかないような方法を取ったりする。
本を読んでいても
「この人、大丈夫なん!?」
と他人ながらちょっと心配してしまうくらい。笑

3人目のお父さんは、優しくて天然で、でも頭が良くて責任感がある人。
この人のおかげで主人公は、波乱万丈な人生の中で家族という存在の安らぎを知っていきます。  

家族とは?血のつながりとは?

1人目の両親以外は優子とは血がつながっていないわけですが、そうとは思えないほどみんな優子を愛し、懸命に親の役割を果たそうとします。

その様子が全然わざとらしくなくて、
むしろ親たちはごく当たり前に愛情を注いでいます。
だからこそ、よりその愛情が尊く感じられました。

「血のつながり」が家族の形成にどれほど意味があるのか?
ということも少し考えさせられた作品でした。

そもそも夫婦は血がつながっていなくても家族なわけで、
そう考えたら親子だって血がつながっていなくてもいいのではないか?

思い合い、生活をともにし、お互いに「家族」だと認識していればそれでいいのではないか?

逆に血がつながっていても、家族ではない場合もあるわけで・・・


自分の家族について振り返るきっかけに

これまで私が育ってきた家族(両親や兄弟)はごく当たり前のように存在していたし、
それに甘えて好き勝手してきました。
でもそれは両親の力強い愛情や絶え間ない努力の上に成り立っていたものなんだと思います。

いつだってそこにいてくれる。

その存在がどれほど有難いことか。


今私は結婚して新しい家族を築いているわけですが、
私の両親や兄弟がしてくれたような深い愛情で
家族にとって心の支えとなるような家庭を築けたらと思います。


そのために今日やること!

・笑顔で「おかえり」と言う♪
・目を見て話を聞く!




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