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【「ドキドキ」「ふらつき」「血圧」】

博心堂鍼灸院は、しずかに「受け身」で細々と、毎日のように鍼施術のお仕事をしています。

気温が急に上がってくるゴールデンウィークのころ。

世間では「ステイホーム週間」と称して、やはり外出自粛の巷も、きっと「しずか」に時を送っているのだろう、なんて「勝手に思い込んで」毎日、ぼくは過ごしています。


場所によって、人の過密度には「差」があるみたい。
そんなことを、ご縁のある患者さんたちとのおしゃべりから、耳にもします。

そう、「外出自粛」の世間ではありますが、博心堂鍼灸院には、さまざまな「体調不良」を訴えてお越しになられる患者さんたちがいる。

ゴールデンウィーク突入するここ数日、「ドキドキ動悸」や「フラフラめまい」や「血圧の急上昇」を訴える人が、良く目立ちます。

もちろん、必要あれば医療機関をおすすめするのですが、どうやら原因は「お天気」。


良いお天気で、グングン上昇する気温にあてられて、というわけではなく。

じつは、こんな快晴で夏のような陽気を迎える前から、こうした「心・血管系」の症状を訴える人は増えていた。


たしかに、気温が上がって、気圧が上がって、強い日差しにあてられつづけると、カラダに熱がこもり、汗のかけない体は「体内にこもる熱気」で、「心・血管系」に負担をかけます。

でも、気温が上がる前から、カラダはそんな「お天気の変化」を敏感に察しています。

「外気の変化の予測」を「過敏に反応」することで、陽気がしっかり変わる前に「胸の煩わしい体調不良」をあらわすわけです。


これも、東洋医学的な考え方では「風邪」に分類されます。

そもそも「風邪(ふうじゃ)」とは、「体の表面」が「外界の変化」に「しっかり向き合って防衛する」という「態度」です。

「急に暑くなるぞっ!」という四季の移ろいを敏感に感じ取るカラダは、そんな「変化著しくなる暑さ」が、体内に悪さをしないように「防御姿勢」をとるわけです。


過敏に反応し続けるカラダは、体の表面で「暑さ」をしのごうとするために、血流を高めて「体表に熱がこもらない」ように、「汗をかく準備」を始めます。

このときの急な血流促進が、「血圧を高め」たり、「胸のドキドキを強く感じ」させたりするわけです。

どうじに、「脳や心臓」という「命にかかわりのある臓器」を守ろうと、血流は上半身に集まりやすくなるために、足腰やお腹(胃腸など)への血流が不足して、「フラフラ症状」が目立つようになります。


急ごしらえの「夏の体」は、こうして「梅雨」をむかえて、「いっそう汗をかいて体表を冷却しやすい体づくり」をすすめて、「夏本番」に備えます。

ほんらい、初夏のころは気温がそれほど厳しさを感じるほど、暑くはありません。

ただ、カラダが不慣れなので「急な変化=風邪(ふうじゃ)」の影響を受けやすいというわけです。

器質的な脳や心臓、血管や腎臓のトラブルであれば、しかりべき医療機関を受診するべきなのでしょう。

でも、こうした「自律神経失調症」のような、「体のバランスが整わない」というときこそ、鍼施術が役に立つんじゃないかと思います。

施術だけじゃなく、こうした「東洋医学的発想」をもちいた「体の仕組み」をユニークにお伝えすることで、「心配のタネ」を取り払うこともできそうです。


カラダはよくできた「仕組み」を持っていますが、緻密すぎるがゆえに、ときどき「原因不明の体調不良」を感じることがあります。

たとえば、医療機関を受診した後、とくに「問題」があるわけでもないといわれたとき、「東洋医学的発想」で、自分の体のことをユニークな視点で「再認識」してみるのも、カラダへの面白い取り組みになるかもしれません。

博心堂鍼灸院では、そんな「東洋医学の知恵」を用いた「体の謎解き」を、おしゃべりの時間を楽しみながら、お伝えしています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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