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2024年4月 本の感想など


感想

※作者や登場人物等の名前は全て敬称略

1日
モンテ・クリスト伯 中 - アレクサンドル・デュマ、竹村猛
簡約版「モンテ・クリスト伯」の2冊め。
好きなシーンはメルセデスとエドモンが再会するシーン。そしてモレル氏が船乗りシンドバッドの正体を理解していたと分かるシーン。
ずっと会っておらず、ずいぶん人相も変わっていたかつての知己のことを、ちゃんと本人だと見抜いていた。悪意によって嵌められたエドモン、彼は確かに不運ではあったけれど、周りに善き人たちも確かにいたのだと再認識できるのがとても好きです。

3日
モンテ・クリスト伯 下 - アレクサンドル・デュマ、竹村猛
エドモン・ダンテスという男が長年抱いた復讐心は、ついに満たされることとなります。
私自身は復讐に肯定的でこそありませんが、読者として長い間彼のことを見てきたのでどうしても応援したくなってしまいます。
果たして彼の行く末やいかに。実際に読んで確かめてみるのをおすすめします。
それはそうと、アルベールとエドモンが決闘することになったシーンですが、本当にひやひやさせられました。年の離れた奇妙な関係性の彼らが互いの命を奪い合うところなど見たくもなかったので。
そしてエドモンがかつて捕らえられていたイフの城砦を再び訪れたとき、読者の私も不思議な感覚を覚えました。文章による追体験しかしたことのないはずなのにどこか懐かしいような感覚。それは、昔通っていた学校を再び訪れたときに覚えた感覚と同じです。エドモンが獄中で過ごした時間はひどく苦しいものでもあったけれど、決してそれだけではなかったのでしょう。ファリア司祭と出会えたことだけは、イフの城砦での数少ない得難い体験だったのだと思います。

17日
めしにしましょう(4) - 小林銅蟲
待望(?)の新キャラ登場。
前巻までのキャラと入れ替わりという形で、無さんが出現しました。
内容としてはいつも通りの「再現する気になれないけど一度食ってみたい料理」を作り続けるもの。雰囲気というか、いつもと受ける雰囲気も違ったりと、新しい表現を模索している感もありました。まあ今回も面白かったのでヨシ。
んで巻末では某ヤレない・エロくない・がんばらない系悪魔の方がゲスト出演していました。本来ファンタジー的な存在のはずなのに、「めしにしましょう」側の面子も半ば怪異じみている所為で、一員と化していることにまったく違和感がありません。彼ら彼女らの人間性や非人間性もある意味シュールレアリスムと呼べるのでしょうか。
それはそうと、ザ・ダイスケさんの正体はてっきりガルシア氏だと思っていたのですが、今回も出てきたということはもしかして違う……?

24日
RIDDLE JOKER 二条院羽月ルート
学園異能力系恋愛シミュレーションゲームの1ルート。
真面目な委員長系のクラスメイト、「二条院羽月」と恋人になるルート。ついでに近辺で起きている破裂事件も追います。
なんだかんだ互いに尊重しあって共通の趣味を持てる間柄というのはいいなと思いますね。自分もそんな相手が――とか言う前にまず自分が人を思いやれる真っ当な人間になるべきな気がしてきました。
それはそうと、暁君も七海も特班の人間なのに割と迂闊じゃない……? あと事件の犯人がポッと出なのに割と対人戦向けの能力持ってて唐突感がちょっとだけある気がしないでもないです。
でも物語の果てに羽月が「人情」を理解して犯人も更生しているのでヨシ!
確か去年の12月に共通ルートを終えた気がするので、4月近く個別ルートにかけていることに。電子書籍もそうなんですが、物理的な空間の占有が実質的にないものってどうしても消化が後回しになりがちですね。

29日
アクセル・ワールド27 -第四の加速- 川原礫
侵略者たる第四の加速世界《ドレッド・ドライブ2047》と、ハルユキたちが属する《ブレイン・バースト2039》との《世界間戦争》が始まる――
という感じの27巻でした。実際には《ドライブリンカー》とのちょっとしたデュエルと現状把握が主なエピソードであり、《世界間戦争》が本当に始まるにしても次巻以降になりそうですが。
しかし《ブレイン・バースト2039》に関する謎も山積みなのに、別の世界から攻めてくる人がいるとか、加速世界はアクシデントに事欠きませんね。
内容としてはいつもより戦闘控えめ、新要素が出てきたのでその情報整理メインという感じでしょうか。シルバー・クロウがしれっとまた強化されたりしましたが、これもうそこらのレベル7リンカーより強いんじゃないかな……
個人的にはオシラトリ所属のシルバー・クロウに慣れないので、はやいとこネガネビュに戻ってほしいところではありますが。というか白のレギオン所属なのに当たり前のように黒・赤合同レギオンの会議に出席してるっていう。まあ経緯が経緯なので仕方ない感はある。
しっかし本人も心配してましたが、通常対戦のとき今回得た力は一体どうするんでしょうか、はやく日常に近いところへ戻れる日が来て欲しいです。


あとがき

今月もあまり本を読めませんでした、とてもかなしい。
かといってほかの有意義なことに時間を使えていたかというと微妙なところ。リプレイ動画作ったりTRPGのシナリオ作ったりはしていたものの、それらに全部時間を食われていたわけでもなし。そもそも先月何をしたか思い出そうとしても不明瞭な日が数多い。TRPGリプレイをいつも以上に見漁っていたくらいは覚えているのですが。
閑話休題。
空き時間をすべて有意義な活動に回したいとまでは言いませんが、もう少し自分自身の「やりたいこと」に時間を使えるといいな、と思う今日この頃です。常に思っている気もしますが。
5月はせめて小説か実用書5冊分くらいは読みたいですねぇ。


使用素材

いらすとや様「お花見をする人たちのイラスト


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