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中国に対してクリアなマインドで見たら「凄っ!」

火沢は子供の頃から模型が大好きで、よく親に買ってもらって作っていた。

しかし成長するに従って塗装なんか凝りだすと、所謂「未完成病」というやつで完成させること自体が困難になってしまった。

完璧を求めすぎて手が動かなくなるのだ。

あと、結構毒なのは「オリジナリティ」を気にしだすと、これも危険。

とにかく自分のハードルを上げすぎると何もできなくなる。

プロのモデラーの方々が昔、雑誌に…

「我々はプロで作ってるからアート性を求められ技工を凝らさなければならない。
しかしアマの方は日曜画家のような気楽さで臨む方がよく、本来はテレビゲームをするような物で、決して主体的に手を加えなければならないことはない。」

というような(火沢の記憶で要約したので原文のとおりではない)ことをおっしゃてた。

火沢はガンダムのプラモデルが大好きだったが塗装に入る前の工程で、より綺麗に見せるためヒケ(成型の都合で僅かに凹んでたりするのね)を平滑にするためパーツの一つ一つを紙やすりで処理するわけ。

これに何ヵ月もかけたり(苦笑)。
別に必須作業じゃないのに…

そしていよいよ塗装かと言う段階に入ると、もう疲れ果ててやる気が…

折角塗装してもガンダムはね…
可動させると関節の塗装がハゲるのだよ(苦笑)。
可動が売りなのに、それが塗装派にはあだなの。
宿命ってやつ(苦笑)。
プロのモデラーでさえ「塗装したらなるべく動かさないようにね」と言う世界である(苦笑)。
なんだかなぁ~、と(苦笑)。

火沢の昔の友人も皆、こんな感じでやる気を失っていった。

「モデラーあるある」といえる。

そして挙げ句に作るより買うことに快感を覚え、購入したキットを押入れや棚に積むのである。

これもよく聞く話(苦笑)。

皮肉な話である。
心を込めれば込めるほど作れなくなるし楽しめなくなる。

(漫画と一緒かな)

言っちゃった(苦笑)。

さて、行き詰まった俺は、ガンダムから離れて、経緯は忘れたがスケールモデル(戦車とか戦闘機ね)の方に浮気し始めた。

それは、実に甘美な経験だった(笑)。

戦車は汚すのが基本だからである。
ガンダムが減点法なら戦車は加点法で、要するに失敗も「味」になるのでストレスが全くかからないのだ。

詳しい話は避けるが、とにかく「中途半端でいい」と自分に言い聞かせると景色が変わり模型に臨む姿勢そのものが変わる。

どうせ塗装で誤魔化すからとパーツが多少ヒケていても気にならず形にするだけなら数日で塗装まで漕ぎつけられる。

塗装も前述した通り気楽かつ、手法も多く、作業自体が面白い。

矛盾しているが手数が多いほど恐怖や倦怠感は吹き飛ぶのである。

しかも戦車はほとんど可動しないので剥げる心配もない。
仮に剥げてもウェザリング(汚し)だと言って誤魔化せる(苦笑)。

塗装も含めて大体2週間で完成。
まさに目から鱗であった。

しかし…
戦車やら戦闘機やらを幾つか作ったものの…
生き物を飼育し始めたりプライベートでゴタゴタがあったりで結局は模型から離れてしまった。

もう、10年以上前の話である。

で、ここからが本題(前置き長っ!)。

最近本屋で見かけるようになった3Dウッドパズルなるもの。

パズルと言っても模型じゃないか、というツッコミもあるが、まあ完全に一目惚れで…

とにかくデザインが秀逸でインテリアにもなりそうなお洒落なものばかり。

しかも安い安い。

1000円から2000円程度が多く低収入な火沢にはまさにうってつけ。

これがハマってしまって暫らく買いまくった(苦笑)。
プラモデルと違って塗装しなくていいし、完成に数日かかる程度。

とにかく細部の凝りようが半端なくパーツ数が多いのだが、その情け容赦なさがかつてのモデラー魂に火を付ける(笑)。

中国製ということだがパーツの精度もなかなか良く作業もサクサク進むし久しぶりに楽しい時間を過ごせた。

最近は熱も落ち着いてしまったが、たまには楽しい記事を書きたくて…

今回紹介するのも、もう何ヶ月も前に購入したものなのだが、今でも一番のお気に入りで改めて見ると「スゲェ」なと。

普段はキャビネットに飾ってあるのだが今回久しぶりに触ってみた。

で…
オルゴールシリーズの「マジックチェロ」というものなのだが…

まずは動画をご覧頂きたい。

実際の音はもっと良いですよ。

歯車がね、もう、気持ち良すぎて(笑)。
デザインが、とにかく良い。
人生で一番好き。

全体はこんな感じ。
本の上に乗ってるのよ。
全部木製。

裏はこうなってる。
本の中にオルゴール本体が入っているという秀逸なアイディア。
開発者は天才か。

サイドには、こんなオマケが!

遊び心満載。

日本の製品でこんな凄いの見たことない。
これが今の中国の力。

スマホ買ったときショップの人に国産のより中国製の方が良いと露骨に言われたっけ(苦笑)。

勿論、中国製もピンキリなので粗悪品も多い。
デザインの使いまわしも目立つし、胡散臭さはあるけどさ…

その中でも3Dウッドパズルシリーズは個人的にオススメ。



今回、記事で一番言いたいのは、日本に俺は疲れてるってこと。

あんま言いたくないんだけどね。

完璧、求め過ぎじゃない?
俺自身がそうなんだけどさ…

日本の模型って版権物がメインだと思うんだけど…
特にガンダム系がね…
もう高いやつだと3万位、平気でするからさ…大人気ないの。

田宮模型さんも好きなんだけど…
作りやすさや、精度を重視するあまり遊び心が少ないっていうか…
昔のほうが兵士のフィギアなどよく練られていて製品コンセプトが良かったらしいの。

それとプラモデル自体が世界的にインフレで…
とても子供が楽しむものじゃない。

バンダイさんや田宮さんを批判するわけじゃないの。
ただ、時代の流れとか。
日本人気質ってのもあるし。

完璧主義。
ジャパンクオリティってやつ。

でも…
その恩恵にあやかりながら…
そのジャパンクオリティに対人関係でも仕事でも俺は疲れている。

模型はどうだろう?
漫画はどうだろう?

プロよりアマの時代か?
難しいねえ。

そもそも楽しくないんだよね。
大人しすぎて…

中国って確かにヤバイよ、色んな意味でね。
でも今回の製品を見て、皆がどう感じたかは分からないけど…

俺には凄く挑戦的で遊び心一杯の懐かしい感じがした。

その代わり日本とは違って買い手の力量などお構いなし(苦笑)。
パーツも多いし、メチャクチャ細かい。

amazonで買った場合、部品が破損したら終わりかもね(苦笑)。
なんとか自力で修復するしかない(苦笑)。
(日本の代理店を通してある製品なら、むしろ無償で送って頂けたが)。

田宮さんとは真逆の思想。


だからこそ…
こんなぶっ飛んだ商品も売るわけ。

このマジックチェロ、5000円したんだけど皆は高いと思うかな?

確かに安くはないけど、俺は1万円でもほしいと思う。
価値観は人それぞれだけど…

日本で同等の物を売ろうと思えば恐らく組み立てやすさを考慮し、デザインをシンプルにすると思う。
パーツも少なくして徹底的につくり手に配慮して。
そして単価は2倍以上になるだろうな。

日本ってそういう国。
もちろん悪くないけど。
悪く言ってしまうと地味でつまらないかも…

もっとおおらかにならないと魅力が出ないかも…
と、思ってしまった。

日本が元気がないとしたら、ここらへんかな?

それなら最後に火沢、お前は?

そう…
俺ね。
俺が一番がんじがらめ(苦笑)。

来年は頑張らないように頑張ります(苦笑)。


























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