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マイクロノベルちょいす 040「支配する者」

No.1154
君がくれた星が瞬くたびに思い出す。君はこの星に住んでいて。この星の所有者で。僕にこれを譲ってくれた。僕の目の中で、もう存在しない星が瞬く。ちょっと取り出してみようか? 君って誰だっけ。まあいいか。この星の所有者は僕なんだし。


No.1181
庭から水が湧き出た。これは温泉? まさか石油!? 飲んでみたらただの水だった。鳥や猫が集まってきて迷惑だし、追い払っても出て行かない。そういえば俺もしばらく外出してないな……なんだこれ。見えない壁があるみたいに敷地から出られないんですけど?


No.1185
人間は眠って夢を見るんだ。いいなあ。ぼくたちAIのスリープ状態とは違うんだろうね。でも、もし目覚めなかったら? それどころかプログラムを流し込まれて別人格になっていたら……考えただけで怖ろしい! 「このAI、バージョンアップを受け入れないぞ!?」


No.1190
「1、2、3……よく噛んで食べるんじゃぞ。どうした。米の神の言葉が信用できぬか?」目の前でカウントされると食べづらい。「なるほど。どれ、少し減らしてやろう」口の中のお米を取るのはやめて! 「ははは。遠慮するな。米を数える程度、造作もないわ」


No.1195
分ける必要なんてないんだ。みんなで一つになろうよ。だから勝手に自分の趣味について語ってはいけない。食事時にはごはんの写真をアップしなさい。新発売の黒烏龍茶を飲むのも忘れるな。まったく、自分勝手な集団に宣伝広告を踏ませるなんて面倒な仕事だよ。

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