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メメント・モリと六文銭



{2022.09.01の記事}

⚠️この話は死という言葉が沢山出てきます⚠️

⚠️人、場合によっては、閲覧注意の内容になり得ますのでご注意ください⚠️




〖メメント・モリ〗
とは、ラテン語で
[死は常に共にある]
という意味合いの言葉です。

スカル☠️モチーフの起源というか、スカルをファッションなどに取り入れる流れが生まれた発端が

「常に、死が訪れることを忘れないことで、今を精一杯生きよう!」


という思想が含まれており、その思想を表す言葉なのです。


私は、そういう思想って大事だと思ってるんです。

と、いうか憧れなんだと思います。

『どうせ明日も明後日も明々後日もずーっと変わらない日常が続くんだ…。』と思いながらna-na-に生きるんじゃなくて、常に[死が訪れる可能性がある]ってことを忘れずに、日々自分として一生懸命生きている方が、充実感がある人生になるんだろぉなぁ…って。

それで、私は10代の頃からこのメメント・モリという言葉を頭の片隅においています。


今になって分かるのですが、
『死は常に共にある。』と思っておくと、日々の生活の中にある、感謝できる対象のハードルが下がるんですよ。

かつて、私は何に対しても愚痴、文句ばっかりの人間だったんです。

だから、
『いや、感謝した方が良いのは分かるけど、感謝出来ることなんて無いから困ってんじゃん!』って考えてるタイプでした。

しかし、メメント・モリを思い出すことで、
『ご飯が食べられて良かった!』
『屋根がある家に住めて良かった!』
などなど、
[自分は今十分に恵まれた環境にいる]ということに気付きやすくなるんです。


メメント・モリという言葉を知った初めの頃は今ほどピンときてなかったんですけど[死は常に共にある]と思っていることによって、感謝の気持ちが現れやすくなりました。

初めは、
『日々を丁寧に(大事に)生きる人になりたい。』と思って、頭の中で唱える合言葉にしていましたが、副産物の[感謝出来ることが増える]効果の方が私は実感しています。

あと、メメント・モリのお陰で自分に嫌なことが起きても
「死んでないからいーじゃん!」
と、不幸のハードルは上がったんです。

やっぱり人間にとって死という存在は偉大なんですね。


私は、死ぬことは怖くないんです。

(苦しいとか痛い思いをするのは怖いと思うんですけど、人はいずれ死ぬという事実を受け入れている、そんな感覚です。)

生きている人間の内、3割は死ぬ可能性があって、残りの7割には死は訪れません。
っていう世界で生きていたら
『死ぬの、怖い!』
『死んだらどうしよう!』
ってなる気持ちは分かるんです。

でも、現実世界では、命あるもの全てに必ず平等に死は訪れます。

だから、[いずれ何かのタイミングで死ぬ]ということは自然の摂理なので、恐怖の対象じゃないんです。

だから、メメント・モリも受け入れられるのかもしれません。


人によっては、メメント・モリっていう思想自体が怖いと感じる人がいる
ということも何となく分かるんです。

だから、あんまり表立ってはメメント・モリを掲げてきませんでした。

しかし、最近改めてメメント・モリの大切さを実感しているので、ここに書くことにしました。




メメント・モリとは少し違うんですけど
[真田幸村の掲げる六文銭の家紋]にも、最近惹かれるんですよね。

豊臣秀吉亡き後、豊臣家を潰しにかかった徳川家康。
豊臣家vs徳川家康
(大坂夏の陣)
にて豊臣側に付いていた真田幸村。

あと1歩で徳川家康が倒されかける程に追い込んでいた武将ですね。

真田幸村は、
『この戦には負けるだろう。』と分かっていながらも
『死をも辞さない覚悟で戦う!』という意思表示として[六文銭]を掲げて戦った。

かっこいいエピソードなので、惹かれる人も多いと思います。

まぁ、
「死にに行ってやるよ。」
ってなってる武将なので、
「ヤベェヤツやん!」
という話でもあるんですけど、私個人的には[死ぬ覚悟で何かに挑む]っていうスタイルに凄く憧れるので、胸アツ将軍だと思います。


ほんのり調べてみたところ、真田幸村は、
『自分が死んだ後に自分の功績が残るようにしたかった』説があるという話を見付けて、私個人的にはそこが結構胸アツでした。

一般的には、
『お世話になっていた豊臣家に最後まで忠誠を尽くす!』という仁義的な部分に胸アツを感じる人の方が多いのかも分かりませんが、それとは少し違う方向性の話なんです。


幸村は[実力はあるのに結果を残せていない]武将だったらしいんです。

ある時、同じく武将だった父昌幸から、
「この世は実力があっても、実績が無くては誰にも認められない。」
っていうことを言葉として突き付けられて、その言葉が刺さったからこそ、[名が残るための行動を取った]

と、いう説です。

私個人的にこのエピソードが

THE武士やん!!!


って、物凄くときめいてしまいました。
(ザックリとしか書きませんでしたので、興味を持たれた方は、調べてみてください。)

と、いうのも、私も
『所詮世の中は「結果が全て」で判断される。』って現実をずっと見てきてるから、めちゃくちゃ幸村の気持ちが分かるというか、

世の不条理さ+その中で自分は何を選ぶ?

っていう、この、自分の中の真理に迫る感覚がとても響くんですよね。

そこで、幸村が出した結論としては

『本当は実力あんねんけどな…。』ってウジウジ言いながら生きるんじゃなくて、
『たとえ死んだとしても、後世にまで名が響く(結果を残せる)のは徳川家康と戦うことだ!』

ってことだった訳ですよ。


〖武士として生きるとは〗


っていう彼の中の哲学に、彼自身が答えを出した、それが、

〖死に行く〗

というものだった。

って、物凄くロマン感じませんか?


私は自分に、掲げるもの、目標、夢とかが特に無いんです。

だから、
『自分に出来ることを精一杯やって生きる。』
『自分の中の正義に従って一生懸命に生きる。』
みたいなのにとても惹かれます。

それで、
『夢とか目標があったら良いのになぁ…。』って思いもありつつ、まだ出会えてないんですよね。

と、いうか、出会わない可能性が高いのが最近の現状です。


夢、目標もあれば良いんですけど、【信念】っていうものが、人にとって非常に大事な要素なんだと思います。

真田幸村は恐らく〖武士として生きる〗っていう信念を持って生きていたからこその決断だったんだと私は思います。


また、古代から人類は宗教と共に発展してきていますよね。

この、宗教も色んな見方はできるんですけど、[信じるものがある]ことによって人は強くなれるという側面もあるから、信仰によって人々が発展してきたというのも事実だと思うんですよ。


そんな中で
『人として成長したい!』っていう目標(信念)はずっと抱えて生きてきてるんです。

でも、[人として成長する]ということは、[対極の考え方を両方理解できる人間になる]っていう側面があるんです。

[対極の考え方を両方理解できる]ということは、時間を経て(時代に合わせて)自分の意見が進化することでもあるんですよ。

[成長すること]を目標にすると[自分の意見は流動的である]必要が出てくるということです。

そうなると、どうしても自分の意志に強度が保てない瞬間があるんです。

自分の意志に強度が無いと、『精一杯』とか『一生懸命』な状態になりにくいですよね。

簡易的な表現をしてしまうと、[一見、優柔不断に見られやすい]それが私の生き方なので、[目に見えやすい目標や信念を持ってる人]とは対極にいる存在なので、それこそ「結果」という形に現れにくいタイプだと思うんですよ。


こういうことを全て自分で受け入れて自分なりに生きていけば良いんですけど、まだしばらくは色んな葛藤が続きそうな気がしています。


これまでの社会では
「夢、目標を持って、それを達成する人が素晴らしい!」
と評価されてきたと思います。

そんな中で
『自分には夢が無い。』
『目に見える目標が無い。』
『特に信念も無い。』
って部分に悩む人、世の中に沢山いたと思うんですよ。

『自分には夢も目標も無いし、結果も出せないから…。』と考えて落ち込んだ経験がある人もいるんじゃないでしょうか。

先述した通り
[夢や目標や信念を持って生きることだけが正解]じゃないんじゃないかと、今の私は考えています。

私自身の自己正当化に見えるかもしれませんが、
[夢や目標になかなか出会わない人]というのは、
落ちこぼれ
なのではなく、
生き方のフェーズが違うだけ
なので、
自分をダメ認定するのではなく
視点を変える必要がある
なんだと思うんです。


この世に生きている限り、
・目に見える目標
・目に見える結果

『凄い!』
『憧れる!』
と感じるのは非常に共感しますが、もう少し違う視点で人生を捉える必要がある人が増えてきているように感じます。


回りくどい書き方になってしまったかもしれませんが、私の考え方が何となく参考になる人もいるかもしれないと思ったので、こんな書き方になりました。

[生き方のフェーズの違い]に何となく気付けるときって、[人生を、大きいスケールで捉えることができたとき]だと思います。

私の場合、

【死】というものの前では皆平等だな


と感じた時に

[生き方]って色々あるよね。


と、自分の見識が広がったので、
メメント・モリ

六文銭
は私の中で重要なキーワードなんです。


全ての人に
「死の意識を持って生きよう!」 と強要する気は全くありませんが、
「私のようなケースもありますよ!」
という話です。

いつもより、ちょっとだけヘビーなネタだったかもしれませんが、重く受け止めずに、軽い気持ちで読んでいただけると良いかと思います。


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