認知による外部環境の捉え方

ないちです。

今回のテーマは、「認知」について解説します。

「初対面の方との会話に緊張する
「人前で話すと手に汗をかく
「時間が無くて焦るときは話すスピードが速くなる

私たちは、とあるシチュエーションに置かれているとき、感情や身体反応・行動が、普段と違う動きになることがあります。
なぜ、そのようなことが起きるのでしょうか?

それを、「認知行動療法の基本モデル」に沿って解説していきます。

まず、「認知行動療法」とは、メンテルヘルスケアの分野で扱われている療法ですが、「認知に働きかけて、こころのストレスを軽くしていく治療法」です。
そして、ここでいう「認知」とは、「ものの受け取り方や考え方」という意味です。いわゆる、「物事の捉え方」であり、瞬間的にうかぶ思考・イメージです(=自動思考)。

ある外部環境(環境・出来事・状況・対人関係)に置かれた場合、私たちは、この「認知(思考・イメージ)」を通して、感情の起伏や身体反応の有無や、ある種の行動に出ることがあります。

関係性としては、以下となります。
「状況(外部環境)」⇔「認知」⇔「感情・身体反応・行動」
これを、「認知行動療法(CBT)の基本モデル」といいます。
※ネット検索すると詳しい図などもあるので参考にしてください

分かりやすく例を考えてみます。
「緊張しやすい人がプレゼン発表することになったシチュエーション」を考えてみましょう。

まず、「状況」は、「プレゼン発表することになった」ことです。これが外部環境でありストレス要因となります。この状況下で、「上手く話せるだろうか」「失敗したらどうしよう」という「認知」が生まれたとします。
それによって、不安・心配・焦りなどの「感情」、ドキドキ・眠れないなどの「身体反応」、準備が進まない・そわそわするなどの「行動」に影響していきます。

これでは、感情や身体にストレスがかかり、行動も良くない方向に行ってしまいます。

これをどう解決すべきか、ですが。
「状況」は変えられないので、「認知」を変えてみます

「上手く話せるだろうか」「失敗したらどうしよう」から、「自分の考えを伝えるチャンス!」という「認知」に変えてみます。
すると、「感情」はいきいき・楽しみ・やりがいなどになっていき、「身体反応」は体が軽くて頭がすっきりし、「行動」は笑顔で饒舌になってくる、というように変化していきます。

このように、「認知」とは、自分自身と「外部環境」との関係とのつなぎ役となっており、ここが変わることによって、「感情」「身体反応」「行動」が変わっていくものです。

プレゼン発表を1つの例にしましたが、さまざまな状況で活動しているときに何かしら「ストレス」を感じる場合は、一度「認知」を分析し、それを変える意識をしてみると、少々気が楽になります。

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