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【概念変革01】実勢200万円台の高性能EV登場 -iPhone登場以来の概念変革

 僕は、自分の分身AIである「AI中山」を半年間、200時間以上かけて開発して、僕の代わりに仕事の一部をさせています。

 「なぜ、そこまでするのか?」と、よく聞かれます。「趣味なんですよね?」とも。



「自分の分身AI」を作った本当の理由

 はい、元々エンジニアですし、好奇心も旺盛ゆえにの側面も少しはありますね(笑)。

 でも僕が「AI中山」を作ったのには、大きな理由があるのです…

 昨年末に登場したChat-GPTは、まだまだ「弱いAI」ですが、僕は、AIを開発する中で、遅くとも2030年には、「強いAI」である汎用人工知能とヒトとの共存社会が始まると感じています。

 そうなった場合、ヒトはどんなこと、どんな仕事をするのだろうか

  自ら実証実験することで、その感覚を掴みたかったからです。

 AIとの共存社会は、まだ今は起きていません。Chat-GPTは「弱いAI」です。でも、その兆しである「自律型AI」が登場したことは書きました。

 僕はこの半年で、「思ったより早く、AI共存時代が来る」という感覚を持ち始めています。

 というわけで、前置きはここまで。本題に入ります。


テクノロジーが世界を変える時代

 18~19世紀の第一次産業革命以降、人類の生き方を変えたものの1つが、テクノロジーです。

 インターネットの導入現場にいた僕にとっては、その後わずか30年で、ネット常時接続時代になるとはまったく想像していませんでした。

 しかし、2007年のiPhoneの登場でそれは現実化し、僕たちの生活は一変しました。通勤電車の中では、ほぼ全員がスマホを見ています。まさに、テクノロジーが社会を変えています。

 そして、もう1つは、「概念変革」です。さきほどはiPhoneをテクノロジーで説明しましたが、iPhoneはテクノロジーだけでなく、「概念変革」をしたから、時代を変えたのです。

概念変革とは

 「概念変革」? そう、概念を変えることです。

 iPhoneが出る前にも、シャープがZAURUSというiPhnoeに似たモノを出してました。

シャープ ZAURUS(PDA)

 当時PDA (Personal Digital Assistant)と呼ばれ、 スケジュールや、タスク管理などの機能を備えており、「手帳の代わりの小型情報端末」として販売されてました。

 「パソコンの小型版」という位置づけだったのです。

 ところが、iPhoneをアップルは、同じような機能のモノを、使い勝手とデザインを洗練した上で、「情報端末」ではなく、「電話」といって発売したのです。

 iPhoneがPDAの新機種なら、それほど売れなかったでしょう。なぜなら、当時、PDAは誰もが持つ時代ではなかったからです。

 しかし、携帯電話、ガラケーが普及していましたよね。ガラケーは持っていて当然の時代でした。

 そこで、アップルは、PDAに電話機能をつけたiPhoneを「携帯電話の新しい形」として売り出した

 それが爆発的ヒットとなり、今の「スマホで常時ネットを見る」という世の中の変革を引き起こしました。

 まとめると、

 iPhoneは、「通話するモノ」としての従来の携帯電話から「ネットを見るモノ」に、携帯電話の「概念」を「変革」した。

 だから「概念変革」なのです。


BYDのEV「ドルフィン」がもたらすもの

 「概念」を「変革」する話は、ここからEV(電気自動車)に転じます。

 昨日、中国のEVメーカーBYDの新車「ドルフィン」が日本で発表されたので、さっそく試乗をしてきました。

 BYD、聞きなれない読者もいるかと思いますが、今ではテスラに続く世界第二位のEV(電気自動車)メーカーです。

 BYDの車を数年前に中国で乗ったことがありましたが、ガタガタ音はするし、内装もチープで、「これでは日本車には永遠に勝てないな」…そう当時は思ったものです。

 ところが、今回、最新型のBYD「ドルフィン」を試乗して、血の気が引く思いをしました。

 EVを初めて乗ったから? いえ、EVはテスラには何度も乗ってますし、ドイツや国産のEV車にも多数乗っています。

 何が驚きかというと、ドルフィンの性能とその発売価格です。

 まず価格。EV補助金65万円が出るので、コミコミで298万円で買えます。何と300万円切りです。EV車が200万円台とは驚きです。

 そして性能。先進の自動運転機能(ADAS)は標準であり、パネルも電子化されて、ラグジュアリー感はないものの、デザインは洗練されてますし、走りも、シャーシ剛性が高く、しかも加速がいい

 ちなみに、同程度の性能を持つ、フォルクスワーゲンのID4は、価格が550万円ほどします。BYDの2倍の価格です。

 加えて、車体保証が4年。消耗が気になるバッテリーは8年保証です。

 これでは、もう、文句のつけようがありません。

 これと同じクルマを、同じ価格で日本車メーカーに作れと言っても無理です。今のままでは絶対にできません

 なぜそう言い切るのか? それには理由がいくつか、あります。

 そして、その理由が、すべて、今まで語ってきた「概念変革」により引き起こされたものであるのですが、詳細は次回に書いてみます。


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