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『風の歌を聴け』村上春樹

明けましておめでとうございます。

2024年一冊目の読了本は、村上春樹さんのデビュー作、『風の歌を聴け』。

ずっと読みたいと思っていた本で、
昨年末に足を運んだ古本市でゲットした一冊。

本棚
📚

古本市には思ったよりもたくさんの人がいて、
真剣に本棚を覗き込む背中を見て、紙の本を読む人がこんなにもいるんだ、と勝手に嬉しくなった。

本を選ぶ人たち
丸まった背中がかわいい

点々と広げられた本棚を行ったり来たりしながら選んだ本たち。

旅先で立ち寄った本屋さんや、訪れた本のイベントで購入した本たちには買った時の思い出も付随してきて、自室の本棚に並べる時に、なんだか嬉しい。


「君は立派な人間?」
15秒間、彼女は考えた。
「そうなりたいとは思ってるわ。かなり真剣にね。誰だってそうでしょ?」

「でも話したほうがいい。」僕はそう言った。
「何故?」
「第一に、どうせいつかは誰かに話すことになるし、第二に僕ならそのことについて誰にもしゃべらない。」

「何かを持ってるやつはいつか失くすんじゃないかとビクついてるし、何も持ってないやつは永遠に何も持てないんじゃないかと心配してる。みんな同じさ。だから早くそれに気づいた人間がほんの少しでも強くなろうって努力するべきなんだ。振りをするだけでもいい。そうだろ?強い人間なんてどこにも居やしない。強い振りのできる人間がいるだけさ。」

強い人間なんて、どこにもいない。
2024年は社会人になる年だけれど、変わらず本を読み続けていたいし、私の大切な人たちが健康でニコニコ過ごしてほしいな、と思う。

「あらゆるものは通り過ぎる。誰にもそれを捉えることはできない。僕たちはそんな風にして生きている。」

私たちはそんな風にして生きている。

古本市の本棚にいた何か

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