【ものづくり関係者必見】「品質」って?
「品質」とは具体的にイメージ可能か?
今回は「品質」の定義について、頭の中で具体的にイメージできるように解説します。
というのも、筆者はものづくりに携わって10年くらい経ちますが、「品質」について会話するときは、業界の人とでさえギャップを感じることもしばしばあり、「品質」という言葉はかなり抽象的だと感じています。
そこで思ったのですが、「りんご」といえば「りんごの絵」が頭にイメージ可能かと思いますが、「品質」と言われてパッと具体的にイメージできる人は少ないのでは・・・?
というわけで、今回は「品質」について具体的なイメージが持てるように、「品質」の定義を解説します。
「品質」の定義
さて、ISO9000での定義では、以下とされています。
「本来備わっている特性の集まりが要求事項を満たす程度」
これをみて「?」となった方、大丈夫です。筆者も初見ではGoogle翻訳か何かをそのまま掲載しているものかと思っていました。
ただ、正しく理解できれば「あぁ、なるほど」となりますので視点を変えて説明します。
「品質」の表現
みなさんは「品質」という言葉を日常でどのように使っているでしょうか?
おそらく下図のように「メーカーAのPCは品質が良い」とか、「メーカーBのPCは品質が悪い」など、「程度」を表すかたちで使っていると思います。
その「程度」の表現ですが、他にも以下のように様々あります。
ただ、これらの具体例は泳ぐは何秒、ものの長さは何mm、バーベルは何kgといった程度を表す単位があります。
一方で「品質」には単位のような基準がありません。
にも関わらず、程度を表す「良い悪い」といった表現が使われています。
これはどういうことかというと、「品質」にも基準があるわけですね。
「品質が良い」、「品質が悪い」というからには、下図のようにそれを評価して要求する人がいるわけです。
つまり、「品質」の基準は、それを評価する人、この場合だとお客さんにあたる人が、パソコンに対して要求しているもの、これが良し悪しの基準になります。
「品質」の要求(例)
ではより具体的に、「品質」の良し悪しをみていきましょう。
先程、「品質」の基準はお客さんが要求してくるものだといいました。
具体的には下図のように、お客さんの要求している基準に沿っているAのPCが「品質が良い」といえます。
つまり、お客さんの要求に沿っているか否かで、「品質」の良し悪しが判断されているわけですね。
ただ、もちろんの話ですが、PCには今回の例で挙げた要求事項の他にも、さまざまな特性があります。
ここで改めて、最初に挙げた「品質」の定義について考えたいと思います。
「品質」とは?
今までの具体例を振り返りながら、「品質」の言葉の定義について再度みていきましょう。
「本来備わっている特性の集まりが要求事項を満たす程度」
「本来備わっている特性の集まり」=「PCがPCである特性(キーボードがあるとか、CPUが搭載されているとか)」
「要求事項を満たす程度」=「お客さんの要求をしっかり満たしているか」
まとめ
ここまでくればもう具体的にイメージ化までできたかと思います。
品質とは、「顧客(それを必要とする人)の要求を満たす程度のこと」です。
今回は具体的なPCというプロダクトを例に説明しましたが、「品質」の概念はサービスや情報など、無形商材にも該当します。
概念としてしっかり理解しておかないと、過剰品質な商品・サービスを提供してしまい、無駄にコストをかけてしまうことも想定されます。ぜひ本記事を参考に、「品質」について理解を深めてみてください!
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