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ありすぎる日本を離れて、なさすぎる台灣で暮らす。

日本を離れ、台湾での生活を始めて3年が経過した。

コロナの影響もとうの昔で、台灣の街でも日本人観光客の話し声が増えた。台灣に来る友人から、どこに行くか・どこで食べるかという相談も増えた。冷静に考えるとオススメする場所もさほど多くはない。2日・3日目ぼしい観光地や小吃店を周ればそれで終わる気もする。物足りないとは思いつつ、一方で台灣にはないものが多いが、意外にもないことで生きやすくなっている気がする。

台灣にないもの

1.朝の過剰なラッシュアワーと眠りこけるサラリーマン

通勤で疲れきっている顔や死にそうな顔を見るほど、疲れてくることはない。何か思い詰めている人がいないことは、自分の精神衛生上とても良い。何かに追われることもなく、ゆったりとした時間の流れが心地よい。

2.赤ちゃんやペットに対する刺すような視線

電車で泣く赤ちゃん、レストランで同行するペットにも好意的だ。少子化の影響もあってか、赤ちゃんは社会で育てる・赤ちゃんの代わりにペットを育てる風潮がある。何だったら見知らぬ人が、赤ちゃんやペットに勝手に声をかけ、触っていることも珍しくない。

3.仕事上の派閥ややっかみ

仕事はライフワークではなく、ライスワークと割り切っている人も多い。業務は業務、逆に決められた業務範囲を過度に超えたりもしない。それ以上でもそれ以下でもない。常にからっとしたコミュニケーションだ。

4.ふらっと入れる居酒屋とべろべろの酔っ払い

コスパよく、さくっと飲んで帰れるお店はない。日本式の居酒屋でない限り、ビール以外のお酒が置いていることも少ない。まっすぐ家に帰って、時間を活かして読書をしたり、創作活動を出来るとも言える。

5.発言をする気遣いとマスコミの節度

台湾人は臆することもなく、面と向かって芯を食った指摘をする。ただ、そこに溜め込んだ憎しみはなく、出てきた感情を喉元で止めずそのまま口にする感じ。マスコミも好き勝手にすっぱ抜いたり切り抜いたり、セクハラまがいの番組も少なくない。

総括すると自然体でさらっとしていて、無意識に受け取る情報やストレスを差し引いている社会だと感じる。纏わりつく夏の暑さもそうであれば、いくばくか過ごしやすいのだれど。

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