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2018年 14冊目『成人発達理論による能力の成長』

一緒にTTPS勉強会をしているSさんからの推薦で手に取りました。

読むのは骨が折れますが、面白かったです。

参考になったポイントをメモしておきます。

知性発達科学

・様々な知性や能力が、どのようなメカニズムで成長、そのようなプロセスをたどりながら成長していくのかを解明する学問。

ロバートキーガンの器の成長モデル

・成長には「人間としての器:人間性や度量」と「具体的な能力:スキル」の2つがある。

・キーガンは、人格成熟は一生涯にわたって行われ、そのプロセスには質的な差異があると指摘した。

・器は、PCのOS.

カートフィッシャーの能力成長モデル

・能力の成長を表すダイナミックスキル理論を提唱。

・スキルはPCのアプリケーション。

・アプリには、様々な種類とレベルがある。

ダイナミックスキル理論

・能力はどのようなプロセスとメカニズムで成長していくのかを説明。

・能力は静的ではなく、多様な要因によって影響を受けながら動的に成長していく

発達の網の目

・能力は線形成長ではなく、様々な能力が相互に関係しながら成長する。

・我々が発揮するスキルは自分の努力+他者・文化・環境のおかげ

能力の環境依存性

・能力は特定の環境で発揮できる、

能力の課題依存性

・課題の種類や性質が変わると、必要な能力の種類やレベルが変わる。

能力の変動性

・能力は常に激しく変動している。

・多様な状況の中で、具体的な課題を通じて、紆余曲折を経ながら熟達していく。

サブ能力への焦点

・能力を構成する能力をサブ能力という。

・必要なサブ能力を特定して育成する。

最適レベル、機能レベル、発達範囲

・最適レベルは他者、環境の支援から発揮できる最高の能力レベル。

・機能レベルは、自分だけで発揮できる能力レベル。

・その差分が発達範囲。

・年齢を経ると発達範囲が広がる=高度な能力を獲得するには他者の支援が必要。

マクロ・メソ・ミクロな成長を積み重ねる

・マクロは年単位、メソは月、週単位、ミクロは日、時間単位。

・日々の成長=ミクロの成長が重要

点・線・面・立体成長モデル

・点が線になり、線が面になり、面が立体になるように成長する。

・そしてその立体が繋がり、同じように繰り返される。

ネットワーク的成長

・ダイナミックネットワーク理論=様々な能力がネットワーク上に結びつき成長。

質的な成長

・点・線・面・立体成長モデル

量的な成長

・ネットワーク的増大

5つの法則

①統合化:複数能力が結びつき、新たなレベルに成長

②複合化:複数能力が組み合わさって、高度な能力を獲得

③焦点化:必要能力をすぐに選択

④代用化:ある能力を一般化して、他の課題に活用

⑤差異化:細分化して活用

レベルは高さや深さ

・レベルは個性

フィッシャーの5つの能力階層

・反射階層:無意識な反応

・感覚運動階層:言葉ではなく、身体的な動作を生み出す

・表層階層:頭でイメージする

・抽象階層:形のない抽象的な概念を操作

・原理階層:高度な概念や理論にまとめる

プロフェッショナルの能力

・自分の専門領域に関する知識基盤を確立する作業に継続的に取組むことと、そこで得られた知識を自分なりに咀嚼して実践の中で活用し、さらにそこでの体験に自分なりの言葉をあてていくといくと作業が不可欠

能力開発の問題点

・意味が不明な単調な実践は、モチベーションを下げるだけではなく、能力開発にも効果が無い

・実践とかい離度合いが大きい訓練は、意味がない

ニューウェルの三角形

・人、環境、課題を考慮することが重要

ノイズ

・変動の小さいホワイトノイズ、大きすぎるブラウンノイズがまずく、中間のピンクノイズが重要

最近接発達領域

・できないけれど、できるにちかいところが能力開発可能

フロー状態

・能力を高めるには、長きにわたって継続させることが重要=1万時間の法則

・簡単なことをルーティン化し、その後にレベル向上するのが、フロー状態を生み出す

やはり継続は力なりですね。

▼前回のブックレビューはこちら


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