見出し画像

「自分で決めたかったんだ」アーサー・ミラーの言葉は、今も刺さる

アーサー・ミラーの短編を、映画化にともない修正して脚本にした「The Misfits」
カウボーイが時代の変化により、今までの生き方ができなくなるお話です。

「The Misfits」は、かみ合わない、という意味もあり、まさに自分の価値観や暮らし、生き方が世界や時代と合わなくなり、生き方に迷う人達が登場します。
自分の暮らしや生き方を変えざるおえなくて、でも変わることで人生をやり直せると希望をもってすすみ、新たな人生を切り拓いていこうとします。
人間の力強さや時代の変化による影響や戸惑い、また現代の私たちはこの時代にどのような影響を受けているのかを改めて考えさせられました。

このカウボーイが、自分の親しんだ世界や暮らしを手放して、
新たな生き方をしなければいけない、自分を変えていかなきゃいけない、
ことが重々わかっていて、本人も新たな人生を歩もうと心を固めていきます。
その決断の瞬間に、他者が割り込んできて、新たな価値観を押しつけてくるのですが、カウボーイはその時に「自分で決めたかったんだ」と言います。

アーサー・ミラーの本は、本当に人間を描いているなぁと、胸が高鳴ります。
飲んだくれて、過去や幻想を追いかけるシーンも胸が締め付けられますが、いつの時代でも共感できる人間がそこに描かれています。

人は常に自分の中に「答え」があります。
迷っていても悩んでいても、常に自分の内に「こうしたい」という思いがあります。そこを見失ってしまう、分からなくなる時もありますが、いろんな体験や他者を通じて、気づいたりクリアになっていきます。そして自分で決めて、選択して進みます。

自分で決めないと心から納得しないし、たった一度の人生を誰かへ舵を渡すのは勿体ないです。
自分で決めて、あなたらしい人生を歩んで下さい。



この記事が参加している募集

映画感想文