西村賢太 焼却炉行き赤ん坊 を読んで

 男がS、女もSの話です。
 女が、男のどこに魅力を感じたのか謎ですが、女がひそかに子供を作ろうと誘導している、そう男は勘繰り、最後にはキレます。
 女はヌイグルミを可愛がり、男は本を大事にしていて、ヌイグルミによって蔵書が傷つく場面が2回あって、女が部屋を飛び出して話は終わります。
 なぜ、この女は、古書オタクで攻撃的な男と付き合おうとしたのか。恐らく、この男の妙なプライドの高さにエロを感じて、すでに孤独な状況の男を、さらに追い込んでツブそうとしている、と思いました。
 女が部屋を出たあと、男はヌイグルミを捨てて、そこにマヨネーズ、ケチャップ、牛乳までぶっかけます。
 西村氏の幼稚なセンスが強く印象に残りました。

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