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今日の1枚は、これ! U2 / 『ヨシュア・トゥリー』(1987)

U2は、アイルランドのロックバンド。『ヨシュア・トゥリー』は、U2の5枚目のスタジオ・アルバム。

これまでのスタジオ・アルバムが売れ出していた時期、U2はチャリティーイベント『ライヴエイド』に出演し、印象的なパフォーマンスを披露した。彼らに対する注目と期待が十分な状況の中、本作がリリースされる。前回同様にプロデューサーにブライアン・イーノ、ダニエル・ラノワを迎え、ホップ・ステップと続いてきたこれまでから、一気にジャンプして生まれ変わる内容となった。その結果、このアルバムはU2最大のヒットとなり、歴史的名盤として扱われるようになる。
アルバムはアフリカの貧困問題と西洋での問題を”砂漠”をシンボルにするというコンセプトの元で作成された。そのため、アルバム内のいろいろな曲の詩の中で、砂漠が扱われている。これにより冒頭から最後の曲まで、全体で1つの作品となっているコンセプトアルバムの一面を持っている。
ブルースやカントリー、ゴスペルなどのアメリカ・ルーツ・ミュージックとアイルランド出身のバンドのロックという朴訥としたサウンドが融合されて、U2はその後、スタイルを何度も変えるのだが、私的には、これぞU2という内容になっている。それはシンプルかつ繊細、しかしどっしりとしたサウンド、こうした相反するイメージを持つ。ジ・エッジが奏でる繊細に折り重なったギターのディレイ・サウンドにより、空間的な広がりを持つという手法も、ここで確立された。詩の内容は、プロテスト・ソングや、追悼を込めた内容。にもかかわらず、これだけヒットしたのも不思議である。

※"Joshua Tree"とは、ボノが旅行で訪れたアメリカ南西部のモハーヴェ砂漠に生えているユッカの樹のこと。この木は寿命で2015年に切り倒された。現在、木が立っていた場所に行くと、U2の曲のタイトルに引っかけて「探していたものは見つかりましたか?/ Have you found what you were looking for?」と書かれたプレートが置いてある
※アルバムジャケットの写真は、「ヨシュア・トゥリー・ナショナル・パーク」と呼ばれるデスヴァレー国立公園で、オランダの世界的なフォトグラファーアントン・コービンによって撮られた。ちなみにイーグルスのファーストアルバム『イーグルス・ファースト』のジャケットも同じ場所。

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