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野草食日記 244 クサギとレンズ豆のキーマカレー

つい最近、いつも買い物をしている大船にインドの食材を売るお店がオープンしました。シンプルな棚に商品が無造作に置いてあるディスプレイ(?)、販売してるのは多分インドの方。
そこだけ日本じゃない不思議な雰囲気が漂い、インドへ旅行したかのような気分が味わえます。

ここで、見たことのない小さなボトルを見つけ、何だろう?!と思っていたら、帰宅後Youtubeの「ナマステご飯」で同じものが紹介されていたのを見てしまいました。なんたる偶然!
その名前はヒング。


ヒングという名前を初めて聞く方もいらしゃるかもしれませんね。動画のサムネイルでもお分かりの通り、これはスパイスに分類されるようです。
私は、以前好きでよく購入していた「鎌倉スパイス」に使われている材料としてヒングの名前を知っていました。


鎌倉スパイスを初めて購入したとき、お店の人から「そのままでは変な臭いなのに、料理に使うとその香りが芳香に変わる ”ヒング” なるものが入っている」と聞いたのがそもそもの出会い。
ネットで調べると、その変な臭いは「悪魔の糞」とまで表現されていました。

でもね、愛用品だった鎌倉スパイスは、料理に入れるとなんでも美味しくなる魔法の調味料だったんです。
悪魔の糞とまで言われるその意味がわからない・・・。
興味をそそられ、早速大船に買いに走りました。

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可愛いですよね、このボトル。
中にはパウダー状のものが入っています。
原材料には、アラビアガム、小麦でん粉、アサフェティダと書かれています。

実は、ヒングというのはサンスクリット語で、植物名としてはアサフェティダ。セリ科オオウイキョウ属の植物です。
ジャイアントフェンネルという呼び名もあるそうですよ。
「オオウイキョウ」がそのまま英語になっていますね。

この茎から採れる樹脂状の物質を香辛料や生薬として用い、効能としては咳、喘息、気管支炎などの呼吸器系疾患や、便秘、腹部の膨満感などの消化器系に良いということでした。
また神経疲労やストレスにも効果があるとされています。

さて気になる臭いですが、「糞」という表現はちょっとオーバーかな?!と思います。記憶の中で1番近いのがマンゴー。
子供の頃、我が家でマンゴーは「エッチくさい匂い」という表現をしていました。糞もエッチくさいも下ネタ系だから、当たらずとも遠からずですね。

ところで、精進料理では三厭(さんえん)と呼ばれる動物性の食材、五葷(ごくん)と呼ばれるネギ科ネギ属、つまりネギ、ラッキョウ、ニンニク、タマネギ、ニラを避けます。
これらネギ属の仲間には硫化アリルが含まれます。

豆を食べたあとお腹にガスが貯まるのを防ぐ役割をするのが硫化アリル。
肉を食べないお坊さんはタンパク源として豆を食べますが、ネギ属は食べられないからそのままではお腹にガスが溜まって大変なことになります。
ヒングにも硫化アリルが含まれているので、ネギ属を食べることのできないお坊さんが駆風剤として豆と共に食べるのだそうです。

何だか前置きが長くなりましたが、同じインド食材店で買ったレンズ豆、ひき肉、そして今新葉が瑞々しいクサギの葉を使ってキーマカレーを作りました。
もちろんヒングも使いましたよ!
熱した油でヒングを炒めるとあら不思議、華やかな芳香に変わります。

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クサギの葉には苦味があります。
でもカレーに入れてしまうと味的には無個性化しますが、煮てもしっかり歯触りは残ります。
普通に美味しいキーマカレーで、クサギの薬効も追加されて身体に良さそう。

クサギの薬効については4月に発刊した小冊子にまとめました。
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野草の勉強や観察会のために使いたいと思います。