昨日の夜中　　土砂降りの　雨　。
窒息しそうなほどの　水　。

そして　雷鳴　。
空気を割る　音　。

穏やかな　眠り　についた。

私は雷鳴が好きだ。
雨も好きだ。

好きだ。

雷鳴を聴きながら
薄暗い部屋で
ふわふわの布団にくるまって
微睡む。

灰色の下
我慢しきれずに落ちてきた旅人を
ただ眺める。

流れゆく。
そのまま。

陽の光に当たれば戻る旅人もいるだろう。
そんな事を思っていると
遠くから聴こえる。

雷鳴。
呼んでいる。

風を呼んでいる。

私はそれを聴いている。

雷鳴の下で私は呼吸を整える。
不思議と深く息を吸う。

ただ心地良く
ただ微睡む。

もうすぐ梅雨だ。
私の好きな梅雨が来る。

雷鳴は私の微睡みを生み
灰色の空は旅人を連れてくる。

そう、私はそれが好き。