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想いごと

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2016年1月の記事一覧

寒い日の一日

わたしは東北で生まれ育ったのだけれど、

自分が人よりもたぶん、寒がりだということを知ったのは最近のこと。

自分を知らないっていうのは、本当にこわい。

このたび、寒さが冷え込み、沖縄でミゾレが降ったそうな。

いまは、東北にいなくて、ラッキー。寒いのが苦手だから、と

思っていたはずなのに、雪が、痛い寒さが懐かしくてたまらない。

ストーブの燃ゆる音、白い息、そして、痛いかかと、つま先。

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愛しみの記憶

言葉がみつからなくて胸をこじあけて

穴をあけてしまいたいような夜

嬉しいことや喜びの声よりも

どうしても不自然でいやな記憶が舞い降りるときがある。

どうして?何を苦しめたいの?

答えがみつからないままの

何かを待っているような時間。

悲しみは幾度ともなく波よせて

またひいては、返ってゆくのだろうか

想いごと、想い人

多くを得たと想っていても

感情のかけちがい

何かを残してき

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あなたが舞うのを追いかけて

慌しい日々の中に

ほっと一息つけるときがあるとしたら

こうして、筆に向かっているときかもしれない。

コーヒーの沸く音や、湯気に癒されるのではなく

わたしは、書きものをすることで

心の安定を図っているのかもしれないと想う。

言葉は、いつどのような場所でも、

わたしに好意をよせてくれるわけでもないが、

相方のようなものだろうか。

いつも側にいてくれて、

寄り添ってくれている。

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風のとおり道

人は、自分が何者かになろうとしてしまうことがある。

どうして?そのままではいけないのだろうね。

答えなき後をおいかけて、

生命の司るものまでさかのぼらなければ

そこから求め得られる充足感にたどり着かないのかもしれない。

何かを追いかけているわたしがいる。

何もない風に吹かれて、海を見下ろす場所にたたずみ

何も求めず、一切を手放してみる。

きっと、そんな日常であったなら、

衣をつけ

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臆病な想い

自分が求めた求め手が

誰かに触れる前にすべり行くのはなぜだろう。

触れる前に、心のトゲがそうさせるのだろうか。

ただ、触れて心を抱きしめてもらいたいだけなのに。

わたしの心が臆病をまとっているのだろうか。

想いそのままに、心を寄せ合って生きていきたい。

映し世に、想い心ならべて

哀しみまとうこと、心重きことをなくして

命かけて生きて生きたい。

人は、いつのときも、誰かに心抱きしめ

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