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小さな幸せ、なあに

子どものころ寝る前の日課に、「小さな幸せノート」を書く。というものがあった。もちろん私は話すばかりで、書き留めるのは母の役割だったけれど。

たしか、母が何か書籍を参考に始めたはずだった。今日楽しかったこと、美味しかったもの、誰かに言われて嬉しかった言葉、そんなことをつらつらと話すと、ノートに書いてくれた。

不思議だったのは、母と話すうち、つらかったはずの記憶の中にも小さな幸せが見つかったことだった。今になってよく考えてみると、その時の小さな幸せ探しは、その日出会った誰かの気持ちを考えることだった。

こんな理不尽なこと!と私が訴えたとき、それを見た友人はどうしてた?どう思ってた?辛くてたまらないと思う私には誰が寄り添ってくれていた?そんな問いかけを私はたくさんもらった。

私は毎日の暮らしの中に小さな幸せを探せるようになった。そのことがこれまでどれほど支えになったか。

注意しないといけないのは、小さな幸せばかり見ていると、それが集まって大きな幸せの流れに乗っていることに気がつかなかったりすることだ。
気がついたら、入りたかった学校に入っていて、就きたい仕事が決まっていて、運命の人にも出会っているかも知れない。

それを当たり前で済ませてしまうのはもったいないから。今日から大きな幸せノートでも書いてみようか。


写真は我が家の定番だった、「ぷにゅぷにゅたまご」。こんがりトーストにとろとろのスクランブルエッグを乗せたもの。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。こうして言葉を介して繋がれることがとても嬉しいです。