「営業で大切なのは“関係構築”ではない!? チャレンジャー・セールス・モデルから読む営業の必要性」
「大切なのは客との関係性なんだよ!」がウソだというのか!?
という本がこちら。
チャレンジャー・セールス・モデル 成約に直結させる「指導」「適応」「支配」
たまにナゾな出版社から出ますよね! こういった本が!!!
理想の営業像=関係構築タイプ
我々の理想の営業マンの姿は間違っていたんだよ!!!
な、なんだってーーー!!!!
という内容が本書の内容です。
こちらの本は6000人の営業マンへのリサーチ・調査から、営業マンを5つの行動タイプに分類して、どれがもっともハイパフォーマンスを出し続けられるタイプなのか!? という考察となります。
そのため、
わいはこうやって営業やってきたんじゃけい!! こうすれば売れるんじゃ!!
というような感じの本ではないです。
なので、すぐに明日から使える 営業テクニック 的な本だと思うと肩透かしというか、多分求めている本とは違うので要注意です。
で、この調査の面白いところは 多分、営業って関係構築を手厚くやるん人がやっぱ有能なんやろうなぁと思っていたら、結果的に違って、チャレンジャーと本書が呼ぶタイプの人が優秀な結果になっちゃたよ、という話
チャレンジャータイプ
・常に違った視点を持つ
・顧客のビジネスに理解がある
・顧客に強引に働き変える(議論も辞さない)
しかし、結果から逆に論ずると、たしかにそうだなぁと思った。
現代は仲が良くてもモノは売れない
ちなみにこの傾向は商材が複雑、商談が大きくなるほどに強くなる。チャレンジャーが強くなり、逆に関係構築型はすげぇ弱くなる。
まじかよ!!? とおもった。
だって、関係構築型とか理想だと思うじゃん!!! そして、あとなんか関係構築だったら自分でもなんかやってる感じあったから、それが否定された感じがしたんよね!!!
まじかーと思ったが、よく読むとそれもそうなのか、と思う。
で、チャレンジャーと顧客の関係性が悪いか、というと実はそうでもない。顧客はチャレンジャー営業を信頼している。と。
つまり、関係性の構築は、因果が逆。
信頼が構築できたから売れた!! ではない!!!! 売れるから信頼されるのだ!!!! と。
つまりは顧客と仲良くなるのは目的ではなくて、結果。
毎日顔出して、電話して、御用伺いをして、といって「君、一生懸命だから買うよ」じゃなくて、真に相手に価値のある提案をすることで「こいつ、なかなかちゃんとしたこというなぁ」ということで信頼されるということ。
そう考えると、商材の複雑さが増すほどに、傾向が強まることのも納得できないでしょうか?
カンタンでどこでも買ってもいいモノだったら、真面目で気に効く人から買ってもいいと思うだろうけれども、めちゃくちゃ重要でめちゃくちゃ複雑なものを
なんかよくわからんけど気にいい人から買おうと思うだろうか?
そこはちゃんとした筋の通った話をしてくれる人に頼もうと思わない? ごめん、さぶちゃん。
顧客は欲しいもんがわかってない
あと重要な点として、顧客は本当に欲しいものをわかってないということ。
どういうこと?
とおもうかもしれないが、マーケティングでよく言われるあれですね。
人はほしいものをわかってない。iPhoneを出したときに人の反応みたいな。
ヘンリーフォードもこのへんのこといってますよね。
日本だとセブンイレブンも鈴木・元会長とかが同じような発言をようしてはったな。
で、営業マンの話に戻るけど、関係構築型のタイプだと、前提として顧客が欲しいものを理解していて、それが関係をふかめて信頼を得れば、それを教えてもらえて、自分からいってくれて、それを提供できるとして、商談が成立する前提なわけですよ。
しかし、顧客が自分の欲しいものをわかっていないならば、どれだけ関係性を構築して、内面を曝け出してもらっても、欲しいものがでてこないっちゅーわけですよ。
あなたにはこれが必要です。なぜならーー
そう言える、チャレンジャータイプが強い。というわけです。
チャレンジャーは新たな関係構築タイプである
別にチャレンジャーは論破するのが目的でも、押し売りするのが目的でもない。
顧客に価値をきっちり伝えた上で、御用聞きではない、顧客と対等な立場の関係性を、そして、信頼を勝ち取るタイプといえる。
ただチャレンジャーという言葉が、刺激的すぎるため、誤解されないよう変えるべきではないか? というアドバイスに対して、筆者は
そうすべきかもしれない。でもそうはしない。
あなたはこの本が 新たな信頼関係型営業モデル という名称だったら手にしただろうか?
とのこと。
たしかにね!!!
※補足すると、いままでの営業方法からのわずかな微修正でいいのだと思われることは、意図とは異なったメッセージとなるからだともいっている
スキルではないOS変更
このモデルは、営業マンだけではなく、営業組織自体を変えるセールスモデルとして解かれている。※それだけこれから重要性を増すだろう。
ただし、凄まじく新たなことか、というと、いままで断片的に語られたことだったり、真の信頼性を思索すると、たどり着ける姿といえる。
ただし、それでもやはり本書がいうように、いままで関係構築 というと説かれる、関係構築すれば売れる、売れないのは関係構築ができていないからだ、どうすれば売れるか? 関係構築ができれば売れる、という堂々巡りの論に終止符を打てるだけの説得力がある。
ちなみに序文で寄せられている、ラッカム氏のセールスの歴史の遍歴
第一の変革は 営業の専業化(掛売金の集金業務からの解放
第二の変革が 営業にはテクニックがある(営業は天賦の才ではなく、学習できる
というのは面白い(ここだけでもしれてよかった)
なお、読みながら感じていたが最後に、この新たなチャレンジャーの気質と必要なスキルについては、他の様々な業種でも転用可能と示唆されている。
前に 営業はいらない という本を読んでのnoteを書いたが
この中でいらないと言われているモノを省いたのちに最後に残るのが、今回示されているような営業内容ではないかと思う。
すでに顧客は必要なモノは、必要なところから入手する。
営業マンがすることは、それ以外なのだろう。
最後まで読んでくれて thank you !です。感想つきでシェアをして頂けたら一番嬉しいです。Nazy