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エレベーターへの情熱(22.4.22)

厚切りジェイソンが「日本ではエレベーターでボタンの前に立った人がエレベーターの操作をして、それをしている人は最後に降りる。なんだその無意味な譲り合いは。Why Japanese people! 」と言っていました。

アメリカのエレベーターって、人感センサーが付いていて、日本のエレベーターのように「ボタンを押してあげないと挟まれちゃう」ってのがないんですよ。日本は、センサーが感圧式だから、挟まるまでドアは閉まるし、そうなったらちょっと痛いし、かわいそう。だからドアを開けておくためにドアのバーを押すように開いてあげるか、「そうならないように」周囲の人が「開ボタン」を押してあげるわけです。アメリカの方がいいと思う。

で、アメリカのエレベーターは日本のよりも、扉が開いて行き先ボタンを押してからドアが閉まるまでが短い。2秒は短い。ある意味階数ボタンが「閉ボタン」を兼ねている。私はこっちの方が好き。速い。

日本人は、乗ったらすぐに閉ボタンを連打しますが、あれはドアが閉まるのが遅いからです。私も日本の時の癖でやってましたが、こちらのボタンって、「閉」ボタンが小さくて、階数ボタンとおんなじ大きさで、しかも階数ボタンの下に並んであるので、基本押さないんですよね。探さないと見つからないので、私も最近は押しません。

あと、ニューヨーク特有かもしれませんが、うちの学校のビルは、一階にエレベーターをオペレーションしているおじさんというのがいて、来客は全員そのおじさんに「5階です」とか「ペントハウスです」と申告し、すると、「5番のエレベーターに乗れ」とかって指示されるんです。そうすると、朝のラッシュでも、エレベーターが各駅停車になることはないのです。効率的だけど、そのために人を雇うという発想がすごいわ。と、毎朝思ってしまう。

人件費大変だし、そもそも、そんな仕事簡単すぎて申し訳ないから雇えないわ、と思うのですが、アメリカにはそういう仕事があるんですねえ。

先日5番街のトランプタワー(ティファニーがあるビル)にお邪魔させていただきました。

アッパーイーストのうちのアパートの朗らかなドアマンとは明らかに質の違う、白人プロレスラーみたいな強面の男性が、威圧的でむっとした顔でエレベーターまでついてきて、ガッツリ操作板の前に陣取り、お友達の家の階まで操作します。

まあもちろん、セキュリティを兼ねているのでしょうけど、やっぱり、エレベーターのボタンを押すだけの仕事って、、、自分がやれと言われたらゾッとしちゃう。嫌だ無理無理。

あと、どうでもいいことですけれど、どのビルのエレベーターの操作板も、まったく同じなんです。真鍮製で、階数の数字部分がくり抜かれていて、白く光っている。たしかにこれなら視覚障害者も感触でわかるからバリアフリーだし、何階建てでも対応可能。「これで完成」ってことになったんでしょうね。効率的だわ。

とはいえ、いろんなデザインのボタンを押す楽しみは、日本の方があります。

写真はトランプタワーから望む、セントラルパークを背景に。


5番街のトランプビルより

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