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SDGsが中小企業にとってビジネスチャンスといえる本当の理由

こんにちは、naok1です。
今回は、「SDGsが中小企業にとってビジネスチャンスといえる本当の理由」というテーマでお話ししたいと思います。

SDGsがビジネスで求められる背景

SDGsの観点でサステナビリティ支援をしている身として、初めてお会いした方から、その活動は事業として成り立つんですか?とよく聞かれます。

コンサルティング等の領域は、ややもすると、自社/自身でリソース的に対応できないからやむを得ず外注する先、みたいな印象を受けがちです。確かにその側面もありますが、本質は、自社/自身の価値を最大限に引き出す第三者です。
よく医者に例えられることもあります。
コンサルフィーをたくさん取るコンサルタント(対して症状を見ずに杓子定規的に処方をする医者)もいれば、その企業にとっての課題を特定し、自社で解決する方向へ導くコンサルタント(自然治癒力を最大限発揮できる状態へ導く診断・処置をする医者)も世の中にはいます。いかにして後者の方を見つけられるかどうかが大切ですね。

話がそれましたが、企業へのSDGs導入・サステナビリティ経営への変換は、どうしても長期的な企業成長を考えていくものですので、短期的な効果は目に見えづらいものです。
支援を受ける企業にとって最大の関心事は、①売上を上げる、②コストを下げる、のいずれかなので、短期的に費用対効果があるかどうかで判断する傾向にあるのは致し方ありません。
サステナビリティ観点での取り組みは、短期的には非財務領域への投資効果があり、長期的に財務領域に影響を与えるという特徴があります。

まさにこの重要性に気づいた企業様が徐々に増えてきたからこそ、サステナビリティによるご支援が増えてきたと言えます。

SDGsが中小企業にとってビジネスチャンスといえる本当の理由

さて、ここからが本題です。
SDGs導入は、長期的にその企業様の成長につながるとお伝えしましたが、今回、以下の企業様に特に読んでいたたきたい内容となっています。
・成長路線に乗り、社内体制を見直している企業
・第二創業期として戦略を再構築し加速を狙っている企業
・近いうちに事業承継を考えているオーナー企業
・ソーシャルグッドを目指し創業した社会派ベンチャー企業
・ここ数年、集客や求人に悩んでいる企業

短期的な非財務強化から如何に企業成長につながるか、すなわちビジネスチャンスになりえるか、で考えると、大きく次の3つの理由に大別できます。
・マーケティング戦略の幅が広がる
・持続的な組織力が上がる
・イノベーションの可能性が高まる

それぞれ詳しくご説明します。

1)マーケティング戦略の幅が広がる

一部のリーダー企業がシェアを誇る時代は終わりました。ニーズの多様化が進んでいる今の時代、マルチスタンダードな市場が主流です。
斜陽産業だから。ジリ貧だけど安定しているから。高望みはしない。などいろんな声は聞こえますが、自社の強みを掛け合わせて、差別化を図ることが、将来的な売上を伸ばす一番の近道です。
何を掛け合わせるかというと、現時点で、まだ多くの中小企業が力を入れていない非財務面です。サステナビリティの側面で自社にどのような強みがあるかを知り、マーケティングに生かすことで、企業価値が上がり、商品力・サービス力が高まります。
社会価値が付加価値として上乗せされることで、企業のストーリーと合わさり、究極の差別化につながります(ファンマーケティングにもなります)。
そうなれば、おのずとレッドオーシャンからブルーオーシャンへと参入できます。生き残るのは、強い者ではなく、変化に対応できる者ですね。

2)持続的な組織力が上がる

ミレニアル世代、Z世代、α世代。世代を表現するワードに慣れてきた方も多いのではないでしょうか。
あなた、あるいはお子さんはどの世代でしょうか?
もちろん、世代でひとくくりにするのは乱暴といえど、ある程度の傾向はつかめます。
何が分かるかというと、「10年変わると世界の常識は変わる」ということです。ジェネレーションギャップは当人達が意識する以上に存在するものです。
過去のノウハウが通じないVUCAの時代真っ只中です。
日本では人口減少が課題ですが、世界を見渡せば人口増大が課題。
国内市場、グローバル市場、どちらを狙うかは別ですが、人材採用という観点では、主要層は、やはりこれからの生産人口の主力である、Z世代・α世代です。
SDGsを学び、当たり前と理解している若手世代がどんどん増えてきます。もちろん、個人個人を見れば、意識の差はあれど、世界の常識が変わることは免れません。
今、人手不足に悩む企業や優秀な人材流出に悩む企業は、今後自社がどう見られるかを意識した取り組みに変えていくことで、採用コスト削減、離職率低減につながるといえます。
SDGsビジネスには「六方よし」という概念がありますが、まさに、お客様、従業員、社会から愛される会社になることが、持続的な成長に繋がる一番の要因といえます。

3)イノベーションの可能性が高まる

昔から、日本のものづくり企業の中には、マイナーだけれども圧倒的な技術力で、グローバルシェアを誇る企業様も少なくありません。要は、ニッチトップ戦略で勝っている企業様です。
資金力のある大手企業はイノベーションが進んでいるかというと、そうでもありません。小回りの利く中小企業だからこそ、イノベーションを起こすという点では大手に勝ります。
従来、日本において、ガラパゴスという言葉には「無用の長物」のレッテルが貼られてきましたが、課題先進国の日本だからこそ、イノベーティブなネタの宝庫といえると思います。
社会課題から顧客課題は生まれます。この点について本気で取り組めば、イノベーティブな戦略が実装され、事業拡大に大いに役立ちます。
今後のカギは、循環経済(サーキュラーエコノミー)とカーボンニュートラルです。

おわりに

ここまで、「SDGsが中小企業にとってビジネスチャンスといえる本当の理由」をお話してきました。
じゃあ、具体的にどうしたらいいの?という方もおられると思います。
その辺りは、今後、改めて記事にしていきます。
他にも、いろんな記事を投稿していきたいと思いますので、気になることがあればお気軽にご連絡ください!

中小企業経営・ライフキャリア長期戦略パートナー
合同会社エネスフィア 加藤直樹
https://enesphere.co.jp/

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