読売テレビを辞めてから
無駄な時間がなくなった。

いやいや、
読売テレビにいる時に無駄な時間を過ごしていた、
そんな訳ではない。

めちゃくちゃハード。
夕方のニュース番組のキャスターをしていた9年弱は
選挙の前などは2ヶ月くらいは休みなく
夜の23時まで働くのは当たり前。
そんな日々だった。

それが楽しかった。

しかし。

管理職になると
皆さんの労働時間に気を遣うようになった。
自分もアナウンス部の皆さんも
残業しない方向で働けるよう頑張った。

それだけ密度の濃い時間だった。

とは言え。

打ち合わせと打ち合わせの間。
番組と番組の間。

ちょっとした空きの時間が
意外に結構、多く存在していた。

そんな時は
同期や先輩、スタッフなど
仲良しの皆さんとアホな話をして
お茶を飲んだり、ゆっくり過ごしていた。

ところが！！

会社を辞めたら
そうは行かない。

ついつい費用対効果。
タイムパフォーマンス、
いわゆる『タイパ』ばかりを優先してしまう。

そして
無駄な時間…
何も予定がない時間がなくなって行った。

有り難いことに
皆さんから頂く『お誘い』。

スケジュールを見ると…
このお茶会と、あの打ち合わせの間なら
イケる！！

気がつけば
1日に２つも３つも予定が入っている。

一つ目が終わると
走って次の予定の場所へ急ぐ。
心の休まる時間を失った。

ヤバい。

読売テレビを辞めて
膨大な自由な時間を得た。

しかし『タイパ』を良くするという
暗示にかかった結果、
ゆっくりする時間を失った。

その結果…
無理をしてしまい
健康を損ねつつある。

なんとかせねば。

そろそろ
時間の使い方に
区切りをつけなくては大変なことになる。

何回か倒れて
ようやく気がついた。
ウツケ者だ。

どうにかしなくては…

うーん、
どうしよう。

と言いながら、
この日は聴講生になるために
大学へ…。

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