「動物園」と展覧会名に入っていて楽しそうだったため訪問。
今まで原宿には何十回も行っており、かつ、太田記念美術館の存在は何となく知っていたものの訪問は初。
美術館の存在感は薄く、お客さんもポツポツくらいしかいないだろうと思って行ってみたら、予想外にお客さんが多くびっくり。人が多くて、作品を見るのに若干ストレスを感じたほど。
作品数は少ないものの、歌川広重など有名な浮世絵師の作品が多く、内容もかわいい、面白い、身近、興味深いものが多いのでオススメできます（1,200円はちょっと高いかな、と感じましたが）。

この展覧会は、動物が描かれている浮世絵（江戸時代）をメインに紹介。
動物とは具体的に、ペット（猫、犬、金魚、ネズミ、鳥など）、身近な動物（雀、馬、牛、蝙蝠など）、珍しい動物（虎、象など）、空想上の動物（石に虎の足が生えたもの！など）、擬人化された動物などが描かれています。
どの動物もユーモラスで可愛いし、当時の風俗・世相を垣間見れるのは、ただ単に絵を「見る」だけではなく、「知る」ことができてお得です。

日本の江戸時代で、西洋では今でも描くのが難しいような精巧で写実的な油絵が描かれていましたが、それらと比べて浮世絵は絵画のレベルの問題ではなく、別の次元で、とても価値のあるアートだと再認識できました。
他のお客さん同士の会話で、「この絵（歌舞伎役者が見栄を張っている絵）はジャンプの表紙みたい」と言っていたのが印象的でした。
今見ても、構図も「間」の取り方もおしゃれだし、まさに日本が世界の漫画をリードしている理由が、文化的な深さだと何となく考えていました。

総じて、浮世絵で可愛い・面白い動物が見られる、かつ原宿付近という便利な立地なので、オススメできる展覧会でした。

展覧会名：浮世絵動物園
場所：太田記念美術館
満足度：★★★☆☆
会期：2022年7月30日（土）～9月25日（日）
アクセス：原宿駅から徒歩約5分
入場料（一般）：1,200円
事前予約：不要
展覧所要時間：30分〜45分
展覧撮影：全て不可
URL：http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/exhibition/animals-in-ukiyoe