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【by them更新のお知らせ】「性」を決めない僕の転職活動

こんにちは、椎名です。

僕は今年、長年勤めた勤め先から今の職場へと転職をしました。
その際、セクシャルマイノリティである僕(身体は女性で心の性を定めないXジェンダー)は新しい職場で自分らしく働けるように、セクシャルマイノリティであることをオープンにして転職活動をしていました。自分を偽り異性愛者であるかのように振る舞うことをしない転職活動での体験談や、転職活動で実際にやってみたこと、転職活動を通して考えていたことについて書かせていただきました。


自分らしく、いきいきと働くために。「性」を決めない僕の転職活動

これから転職活動を考えている当事者のかたや、求人を出している企業のかたの参考になったら嬉しいです。



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新しい職場での“カムアウト”

新しい職場では、僕の左手の薬指には常に彼女との指輪が嵌められている。そのおかげで「既婚者です」なんてわざわざ話さなくったって、僕には家庭があるんだろうとみんな何となく察してくれている。僕自身が他人の着けている結婚指輪の有無をそこまで気に留めていなかったからかもしれないけれど、思っていた以上に指輪の有無を人はよく見ているんだなと気付いた。
しかし僕のパートナーが女性であることを、入社時から知っているのは上司含め何人かと今のところそう多くはない。自分の性別をオープンにして採用されたので、事前にアウティングというか、「当事者でも安心して働けるように」といった善意から「今度の新人はセクシャルマイノリティだから」と知らされているのでは?と思ったけれどそんなこともなく、いまのところ職場で関わる人の大半は僕のパートナーは男性だと思っているようです。
日常的に指輪を着けて働きはじめて3か月あまりのうちに、早くもひとり一緒に働いているかたにカムアウトをした。ふたりで雑談をしていた際に、そのかたが近々結婚式を挙げると伺いその流れで「椎名さんは式は挙げられたのですか?」と聞かれたことがきっかけ。
「実はパートナーが女性でして。そういうこともあって写真だけにしたんです。」
多少なりとも緊張したけれどなるべく暗くならないように笑ってそう返すと、相手から返ってきた返事は、「まぁ今は写真だけの人も多いですしね〜」と異性間への反応とそう変わらないもので。
思ったよりあっさりした返事に、変に卑下するような言い方をしなくてもよかったなとかえって反省した。

ひけらかすのは良くないけれど、今までよりは少しだけオープンにして生きていきたいから、機会があったらまたカムアウトをするんだと思います。僕のパートナーを指そうと旦那さんって言われたら、カムアウトのチャンス!なんて最近は思えています。それだけ穏やかな職場ってことなので本当にありがたいです。
言うときはできるだけ軽やかに。異性間のパートナーが結婚してることを日常会話の中でサラッと言うように、「パートナーは女性なんですよー」って言えるように心がけたい。重たいものではなく、すこしでも自然なものとして受け取ってもらえるように。僕も周りのかたのように穏やかな職場の穏やかな一員になりたいし。それに軽やかに言うことができたら、自分の言葉は耳から入って自分にかえってくるから。だからきっと軽やかに振る舞えるようになると思うんだ。

いまのところ、転職活動は成功したと言っていいんじゃないかと思います。



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