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子-1:少子化対策で抜けている大事な視点

少し前に日本経済新聞に
上記記事が掲載されていましたが、
日本の合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に
産むと想定される子どもの数)は
2020年1.33
2021年1.30
2022年1.26
と過去最低を更新し続けています。

この水準が今後も続くとどうなるのか?

分母は15〜49歳の女性の人口なので、
厳密に言えば異なるのですが、
分かりやすく考えると、
2人の親から子供が1.26人しか生まれない
ということは、
例えば成人が100人(一夫一妻制で男女半々)
の村で考えると、
この村の子供の数は女性50人×1.26=63人となり、
子供の半分が女性だとすると、
その子供の数は32人×1.26=40人となり、
同様の計算を続けると、25人→16人→10人→8人→5人→3人→2人→女の子が生まれなければ絶滅…
約10世代しか続かないことになります。

この仮定は100人の村だからだよ〜と
笑われるかもしれませんが、
引き算ではないため、1億人だとしても
10世代後は100万人を割り込み、
20世代後には1万人を割り込み、
30世代後には100人を割り込みます。
つまり、40世代持たないということです。
勿論、一夫一妻制で常に男女半々が生まれ、
合計特殊出生率1.26が続けばという話ですが。

世間では、5〜60年先の社会保障等の
懸念事項がクローズアップされています。
それはそれで重要な課題ではあるものの、
長期的にみてもこの水準が継続している状態は
極めて危険な水域に入っていると感じます。



日本の少子高齢化の問題については、
既に様々な方が問題提起されていますし、
少子化対策についても
社会全体で様々な対策を講じていると思います。

少子化の要因としては、
・団塊ジュニア世代の晩婚化
・低所得者層の未婚者増
・子育てにかかる費用負担
・女性の就業環境がまだまだ不十分
等々挙げられており、
子育てしやすい社会や制度を創る方向性
について異論はないのですが、
少子化の根本原因として
殆ど議論されていない抜けている視点
があるように感じるんですよね。

それは、以下のアンケート結果の推移にも
表れているように
生き物共通の本能である
「自分の子孫を残したい≒子供が欲しい」
という潜在的な欲求が減退している
のではないか?
という点です。

●1996年〜2020年の調査結果の推移

●2023年の調査結果

●結婚したら子供がほしいか?
1996年93%
2005年85.6%
2010年84.2%
2015年64.5%
2020年65.9%
2021年61.7%
2022年65.2%
2023年64.1%

この欲求は自分を顧みても、
「何が何でも」という強いものではなく、
漠然と「子供が欲しい」と思う程度でした。
私は幸い2人の子供に恵まれましたが、
振り返ると、本能的なものだったように
感じます。

では、
何故「自分の子孫を残したい≒子供が欲しい」
という潜在的な欲求が減退しているのか?


最大の要因は、情報化社会となり、
1人でも楽しめるコンテンツが増えた一方で、
子育ての大変さ(精神的・金銭的・肉体的)
ばかりがクローズアップされており

子育てや子供がいる家庭で味わう
何とも言えない幸福感や充実感、
我が子の成長の喜びや感動などを
想像する機会がなさ過ぎるから
ではないか
と感じています。

おそらく、子育てを振り返ってみれば
大変な時期はあるものの、
だからこそ、我が子が成長した際の
感慨もひとしおであり、
何よりも親自身の経験値アップや成長にも
繋がっている
と感じる方は多いはずです。

でもSNSで幸せな家族の様子を投稿しても
「そりゃ良かったね〜」と思われ、
頻度が多くなると、幸せ自慢に嫌気がさして
ブロックされてしまうかもしれません。

では、どうするか?

もっと社会全体で子供を持つことにより得られる
well-beingや子育てを通じて得られる
感動体験や親の成長などに着目
して、
例えば、
・大学や高校の授業の中で、
 パネルディスカッションを行う。
・親子の絆がテーマの書籍を読んで、
 将来どんな家族を創りたいか想像して
 話し合ってもらう
など、
表面的な幸せの様子ではなく、
もっと親が感じる子育てを通じて得られるもの
を知ってもらい、
若者が子供を育てることを
楽しみに思うような機会を増やすことが大事
なのではないかと思います。

併せて、メディアもネガティヴな情報ばかり
取り上げないようにする必要もありそうですが。

勿論、子供が欲しくても授かれない方が
いらっしゃいますので、配慮は必要ですが、
この少子化の状況を踏まえると、
もうちょっと子育てから得られる楽しさや
様々な感動体験を若年層が自然と感じられる
社会にする必要があるのではないでしょうか。


という訳で、言い出しっぺでもあるので、
私の投稿をどれだけ未婚の若年層の方が
見てくれるか分かりませんが、
今後子育てから得た気づきやプチ感動体験も
投稿(子-番号)していきたい
と思います😉

お楽しみに〜🎵

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