就活を頑張っていた意外な彼
卒業して初めて連絡をとった
彼は別の大学の馬術部に所属しており、僕よりも2つ年下です。馬術部の活動中、競技場で彼と出会うと、いつも軽妙な態度を取っていました。しかし、仕事に真剣に取り組む姿や、どこか憎めない雰囲気は彼の特徴でした。
先日、彼から久しぶりに連絡がありました。もう会う予定もなかったので、一生再び連絡が来るとは思ってもいませんでした。
彼からの連絡は、就職活動に関するものでした。彼は酪農について詳しい僕に色々と相談したいようでした。
偶然にも、彼が志望する企業の知人がいたので、その方から情報を得たり、酪農に関する質問に答えたりしました。
学びの深さに驚いた。
率直に言って、彼は勉強や積極的なひとには見えませんでした(笑)。しかし、就職活動のこの段階で、本当に様々なことを学んでいたのです。
私が知らないこともたくさんあり、それらの知識は充分に就職活動で役立つものだと感じました。
彼は感性が深く、共感力が高い人物だと思います。彼が持つ知識や経験に対する感動があり、それを熱心に伝えてくれました。
いちばん驚いたのは彼が就活を頑張っている理由
彼は関東のある大学に在籍しています。なぜその大学を選んだかと言うと、馬術部にスポーツ推薦で入れるからだそうです。楽な道だから、という理由でした。
しかし、彼は馬術部で大変な経験をしました。私もその部活を外から見て、大変そうだなと感じていました。
彼がなぜ部活ではなく就職活動に力を入れているのかを聞くと、
「俺は、楽な道を選んで、テキトーな受験をして大学生活で苦労しました。だから、就職活動では最初に難しい道を選びます。」
僕は、一瞬こう思いました。
そんなこと誰でも知っている。楽しているやつより苦労しているやつのほうが将来的にいい思いを出来る確率が高くなるに決まってる。
しかし、彼が馬術部での経験から得た言葉は、その重みを感じさせました。
自分の経験をもとに、自らの行動を変えることや、その言葉に重みを持たせることは、簡単なことではありません。しかし、彼の言葉にはその重みがありました。
同じ業界の異なる分野に進もうとしている彼を、私は心から応援しています。
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