見出し画像

特集:猫が可愛い映画

動物達は、映画をさらにハートフルなものに彩ってくれます。今日は可愛い猫ちゃんが出演する映画についてご紹介したいと思います。いつもとは違う視点で映画を探してみるのもまた一興です。

今回は代表して、猫ちゃんが可愛い映画を2作ご紹介します。

「ティファニーで朝食を」

画像1

まず、言わずと知れた名作、「ティファニーで朝食を」(1961年公開)です。本作では猫俳優として活躍したオランジーが随所に登場し、オードリー・ヘップバーン演じるホリーを投影する存在として描かれています。可愛いだけでなく、猫が重要な役割を果たしているのです。

表面的には、娼婦であるホリーと隣人ポールの淡い恋を描いた作品です。自由奔放に生きるホリーですが、自分が飼っている猫に名前をつけることが出来ずにいます。多くの男性に言い寄られながらも、殆どが“ラット”(ネズミ)であるとして本当の愛を見つけることが出来ません。彼女の唯一の望みは、お金持ちと結婚し、最愛の兄フレッドを養うことです。

本作では、猫に名前をつけられないことと、ホリーが自分の存在を認められないことは同義です。有名なラストシーンでは、彼女が自ら捨ててしまった猫(自分)を探しに行き、必死に見つけ出すことで自分を認め、本当に大切にすべき人が誰なのか認識することになります。

ホリーはあの後猫にどんな名前を付けたのか、とても気になります。本作は孤独な女性が自立し、人を愛せるようになるまでの物語です。

画像3

「魔女の宅急便」

画像2

こちらも言わずと知れた名作であり、猫が重要な役割を持つ映画です。「魔女の宅急便」(1989年)は魔女の血を引く13歳のキキが、黒猫のジジとともに修行を積んで、魔女として成長していく物語です。“話す猫、ジジ”は、一人ぼっちので旅するキキの良き相棒として描かれています。

物語が進んで、キキが魔女として成長していくにつれ、ジジに変化が起こり始めます。トンボという少年に出会って、恋をしたり、彼を救出したりするうちにジジが話せなくなってしまうのです。キキの魔力が弱まったから?との見方もあるようですが、そうではないと思います。家を出て、新しい街でなんとかやっていくうちに、キキは大人になったのだと思います。そして、ジジの声が聞こえなくなった。少女期からの卒業を表していると考えます。

画像4

ファンタジーだけれど、現実的に、一人の少女の成長を描いているのがジブリの良いところでもあります。そっけないけど、憎めないジジが話せなくなってしまうのは、少し寂しい展開ですが、それはキキの独り立ちを意味しているのです。

いかがでしたでしょうか?近頃コロナウイルスの話題ばかりですが、お家で猫達が活躍する映画、是非見てみてください。どちらも、明日への元気を与えてくれる作品です。また、本コラムの感想・コメントなどいただけますと著者はとても喜びます。



この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

サポート頂けると大いに喜びます。皆様のお気持ちを今後の執筆に役立てます。