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近いから、遠い

「ん、」

ベッドの上で彼女が吐息を漏らす。
瞬間、衝動的な感情が背筋を駆け上って息を飲む。
いつも通り目を逸らしてやり過ごせばと視線を落とした先、今度は無防備な白い腕が現れて脱力する。
人の部屋でよくもこんなに熟睡できたものだ。

「あんま油断すんなよ……」

まだもう少し、幼馴染でいたいのに。

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