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改めて、創業から今までを振り返る

今回は、一坪茶園としての節目を迎えているこのタイミングで、今までの振り返りをしていきたいと思います。

創業から日本事業ローンチまで

今から3年前に、一坪茶園の茶葉設計技師である永井さんと個人事業主として始めた一坪茶園。茶園のシェアリングサービスを始めて1年経った今から約2年前、試行錯誤しなければいけなタイミングで「一緒にお茶の未来を創りませんか?」と脇がフェースブックでメッセージをした時、一番最初にレスポンスをくれたのは、五十嵐さん(経営大学院時代のお茶のコミュニティを通して知り合った)でした。そこから、そのコミュニティ内で、五十嵐さんとお茶の活動をしていた難波さんもジョイン、永井さん含めて4人となりました。

リッツカールトン東京に商談しに行った時の写真(脇と永井さん)

その頃、日本文化に興味を持っていた(もともと脇がサンフラシスコ出張時に友達になった)英里さんもジョインしてくれました。渡米することが多かった英里さんは、日本の21時スタートのミーティングが当時のデフォルトで、それはアメリカ西海岸は早朝5時。そんな時間でも主体的に参加してくれました。

その後、一坪茶園初期の会員さんで、大手広告代理店勤務のたぬきぽんと小山さんに顧客インタビューをさせて頂く中で、いつの間にか一坪茶園に参画してくれることになりました。そして、この二人が日本の一坪茶園のブランディングを牽引してくれることになります。

それから、ブランドとしてどんな価値を提供するのか?私たちの北極星は何なのか?など、約半年間チームで夜な夜なミーティングを重ね、時には、いくつかのグループに分かれ分科会でアイデアを出しあい、チームで持ち寄るなんてことも。

その中で、各自の専門性や強みを活かし、全速力で走り続け、21年3月クラウドファウンディングでのソフトローンチにこぎつけました。そこではじめて、21年10月にジョインしたばかりの古屋さん(アートディレクション担当)がロゴやブランドコードというブランド基盤を作り、同時にプロダクトのパッケージも仕上げていってくれました。そして、チームみんなで創り上げたブランドの第一号プロトタイプが出来上がったのを見て、みんなで興奮したのを今でも覚えています。

マクアケのビジュアル撮影風景(21年2月)

その後、同年4月にクラファンのリターンを応援購入いただいた皆さまにリターンをお送りさせて頂き、同年5月上旬以降、応援購入皆さまからいただいたアンケート結果の洞察・分析をブランディングチームで実施。どんな人がターゲットなのかの解像度が上がり、正に言葉通りのテストマーケティングとなりました。このクラウドファウンディングで得たレビューを踏まえ、修正できる箇所は最速で修正し、いよいよ同年7月に、オンラインショップで無事にサービスをローンチすることができました。

クラファンで応援してくださった方々からのアンケート洞察が始まったのは、既述通り同年5月上旬、ここから約1ケ月半で、テストマーケティングのフィードバックを受けて、ラベルデザインの修正、製品などのコピーのリライトなどチームで納期を切り、役割分担をし、各自で業務遂行し、なんとか水出し最盛期のシーズンにローンチを間に合わせたいとのことで、なんとか7月ローンチまでチームで持っていくことができました!

母の命日に法人化

その後、リッツカールトン東京、snow peak といった企業さまとの協働も始まっていきました。同年7月13日、私の母親の命日に、母の分も人生を濃く”生きる”という意思を込め、難波さんの多大なる力添えにより、法人を静岡県に設立。その翌月には、東京都女性ベンチャー成長促進事業 APT Womenにも採択されました。

同年2月に一坪茶園にジョインしてくれたデジタルPRを専門とする加藤さんが中心となって、外部の有識者の定期的なアドバイスも得て、PRチーム(脇・加藤さん・五十嵐さん)でPR戦略立案から実行まで学び、地道に実践していきました。時には、私たちの文脈に合う記事を書いているライターさんを探偵のようにリサーチし、直接コンタクトをとり、一坪茶園の話を聞いてもらうこともありました。

21年9月フジテレビのニュース放映された記事

そして、沢山のサポート下さる方々のお陰で、全国放送のニュース番組や様々なデジタル媒体にも徐々に取り上げられることも増え、Yahoo!ニュースのトップに掲載される記事もでてきました。こうして、少しずつ認知を広げることができていきました。

投資家へのピッチのチャンス到来

こうして日本事業展開をする中、今でも忘れもしない夏の終わり、経営大学院時代の脇のお友達が、ソフトバンクの新規事業を立上げた後、自身で立ち上げたスタートアップ企業で大型の資金調達に成功しているCEOとの素敵な出会いをプレゼントしてくれました!偶然にも、その友達のオフィスに遊びに行かせてもらったタイミングでの出来事でした。

その後、そのスタートアップCEOの方から「(一坪茶園は)日本のカルチャーを海外に、という素晴らしい事業だ。僕の知人にベンチャーキャピタルの人達がいるから話してみてはどうか?ただし、投資家向けの資料はしっかりと整える必要がある。」と背中を押して頂きました。

そこから、なんと1週間程度の短期間の中で、脇と五十嵐さんは、休日に朝から晩までズームを1日中つないで投資家向け資料修正を集中して行い、なんとか資料修正を終え共有させて頂いたところ、そのCEOから「こんな短期間でこんな資料修正ができるなんて、本当に素晴らしいチームだね!」とチームを褒めて頂き、ベンチャーキャピタルの方々へのピッチをさせて頂く切符を手にしたのでした!また同タイミングで「リーダーシップの旅 見えないものを見る」という本を読むように薦めて頂き、自分の「扉」を閉める時期を考え始めたのも、ちょうどこの頃からでした。


休日に終日ZOOMをつないで投資家向けピッチ資料作成の様子(脇と五十嵐さん)

同年11月以降、創業当初から想像がつかなかった、ベンチャーキャピタルの方々から出資のお話を光栄にも頂くことができました。また同時に、チームの中で、海外事業展開を何としてもやりたいという意思も強まってくる中、脇、古屋さん、五十嵐さんを中心にアメリカ事業のために必要なインタビューや議論を重ね、万を持して同年12月、オミクロン株が日本に入ってきたタイミングで日本から海外への渡航者は殆どいない時期ではありましたが、脇は、チームで決めた意思を胸に、手にはポケトークを握りしめ、何の迷いもなく渡米しました。

その際、商談にオンラインで常に同行してくれたMayukaちゃんがその後、正式にジョインしてくれました。Mayukaちゃんはチームの情熱に心から共感してくれて、今ではアメリカチームの通訳にとどまらず、アメリカ事業展開を支えてくれています。またその渡米のタイミングで、メンターである濱口さん(Zibaのエグゼクティブフェロー)のご紹介で、今アメリカチームにジョインしてくれてブランディングをリードしてくれているWillとMichaelに出会うことができました!そこから、アメリカチームは、翌年1月に渡米後のフォローアップのミーティングを実施。2月には、チームを結成し、今に至ります。
詳細は、こちら:https://note.com/natsuko_waki/n/nf791f57af236

ポートランドでZOOMで通訳に入るMayukaちゃんとWillと脇(21年12月)

インターンの大学生がくれたご縁

年が明けて、22年1月下旬頃、難波さん経由で、お茶に興味を持っているインターン生がいるとのことで連絡をもらい、なんとインターン生である石井君がチームにジョインしてくれました!そこで、少しずつ業務のサポートをしてもらいながら、何より、1番大きなトピックとしては、石井くんのおじさんである服部さん(有機農家さん)をチームに紹介し、繋いでくれたことです。アメリカで展開するために有機茶葉の調達が必要でしたが、丸山さん(創業当初から協力先)経由ではなかなか調達できず、困っていた中、有機農家である服部さんと出会うことができました。まさに、Serendipityそのものでした。

詳細は、こちら:https://note.com/natsuko_waki/n/n9fd0e9b109ee


石井君参加のMTGの様子(22年5月)

志は、組織を超え、人と人をつなぐ

22年4月に入り、春らしくなってきたタイミングで、一坪茶園のコンタクトフォームに、とあるアメリカ在住の女性からメッセージが届きました。それは、アメリカに在住する中で、お茶を日本からお土産にもって帰国しても、緑茶の淹れ方が難しくてアメリカの人になかなか美味しいお茶を淹れて飲んでもらうことができないという課題を肌で感じていた、Rieさんでした。実は静岡の有機茶農家の娘さんで、お茶を美味しく淹れることができていないという課題を肌で感じて、一坪茶園にピンッと来た!と連絡をくれたのです。

Rieさん参加のMTGの様子(22年4月)

その前向きな行動力とコミュニケーション力で、今では、アメリカの大使館プログラムのサポート、補助金の申請、展示会への出店等、沢山の実務をしてくれています。また、Mayukaちゃんとも連携し、通訳も分担し、チームが動くスピードも格段にアップしています!

この激動の2年間、ずーっと脇の一番近くでいつも私の悩みを聞いて、一緒に伴走してくれた五十嵐さんが去年から一時的に体調崩す中で、改めて彼女がやりたいことを見つめ直し、なんと有機茶農家の服部さんの元へ就職することになりました。彼女は、今年7月から新天地の静岡で茶業に勤しんでいます。それぞれ、置かれる場所は違えど、ハイレベルなところで目指すものは一緒、各自が自分に正直に、自分がワクワクすることに人生の時間を使っていく、ということを身をもって体験しています。

五十嵐さん送別会の様子①(22年6月)

日本事業停止の決断

22年4月以降、世界を代表する投資家の方々にご出資をいただき、アメリカ事業のシードラウンドにおいて、ドライブをかけていく中で、今まで私たちがやってきた日本事業を22年8月末をもって、停止する判断をしました。それは、日本茶の未来を創るための正しい選択だと思っています。今は、アメリカ事業にチームで集中する。一旦、日本事業を担当していたメンバーは卒業となりますが、その一坪茶園のアルムナイのみんなからバトンをしっかりと受け継ぎ、アメリカチームは、アメリカでの事業に全力で邁進していきたいと思っています。

五十嵐さん送別会の様子②(遠距離のメンバーはZOOMで参加)

私は、こうして志を通じて出会った、会社や学校といった枠にとらわれないつながりを初めて人生で体感し、みんなの存在が自身の活動のエネルギーとなっています。迷い、不安に思い、悩むことがあっても、正直にみんなに打ち明け、相談できるという安心感に、いつも救われています。本当に、ありがとう、心から感謝しています。

こうしたチームだからこそ絶対に、”日本茶の未来”を創れると心から信じています。常にお互いを信じ、鼓舞し、共に前に進み続けます。

五十嵐さん送別会の様子③(脇と五十嵐さん)

チームで切り開くお茶の未来

誰でも、手軽に 日本茶の本来の味わいを楽しめる世界を創るために、目の前のことを一つ一つ妥協せず(体だけは無理せず)全力でやって参りたいと思っています。これから引き続きアメリカ事業立上げに向けて活動するメンバー、一旦お休みするメンバー含め、全員が一坪茶園のメンバーです。

今まで日本チームでリーディングしてくれた、五十嵐さん、小山さん、たぬきぽん、加藤さん、石井くん、英里さん、本当にありがとう。そして、どうぞこれからもよろしくお願いします。そして、引き続きアメリカ事業に共に挑戦する、難波さん、古屋さん、Mayuka ちゃん、Rieさん、Will、Michael、一緒に頑張っていきましょう。

アメリカ定例MTGの様子

そして何より、創業当初から沢山助けていただいた丸山社長や丸山製茶の皆さま、今まで日本で一坪茶園を応援し、愛飲してくださったみなさまに心から感謝を申し上げます。みなさまに恩返しができますように、1つ1つ真摯に取り組んでまいります。

日本事業展開、アメリカ事業展開の準備段階で、脇と一緒に伴走してくた五十嵐さんの壮行会に際して、古屋さんに作ってもらったスライドとともに、今までの振り返りました。
振り返りのスライド:
https://drive.google.com/file/d/1QdHbj6PBV8N7_fJ07kltD09T9OODFfdr/view?usp=sharing

一坪茶園を支えて下さるみなさまに、心からの感謝を込めて、一坪茶園の節目に。

2022年7月13日
一坪茶園代表 脇奈津子


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