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マイ・フェイバリット・シングス

じっくりと使えるものが好きだ。

身に付けるアクセサリーはシンプルな物か、またはアンティークテイストの物が多い。どちらも、世間の流行り廃りにお構いなしで着けられる。

持ち歩く鞄はだいたいがビンテージで、状態の良い同型の品を今から探そうとしてもなかなか手には入らない。
だから、自分で時々しっかりと手入れをすることになる。
一番古い鞄は、製造されたのがわたしの産まれた頃。勿論これは譲り受けたものだけれど、大切にされていたため今もとても美しい。

以前に紹介したテレイドスコープも、古い物はもう購入して随分と経つ。少なく見積もって20年くらいだろうか。

再登場、コシェスキー夫妻作の相棒。

長く物を使うと、物である以上の愛着がわいてくる。
自分にもしっくりと馴染んでくる。景色のように、そこにあることが当たり前になる。
長く使える物はやはりしっかりと作られているものだから、時々思い出したように作り手の技に感謝する。

お値段の高低やブランドネームには一切のこだわりがない。有名ブランド信仰もない。ただただ良いと思った物だけを、少しだけ買う。100円でも良い物はあるし、お高くてもどうにもピンとこない物もある。
似つかわしくない物や、しっくりこない物もあるが、時間の経過とともに使い方がわかることもしばしばある。それがまた、面白い。

物選びにはその人の内面が出ると聞く。
わたしはどのように見えているのだろうか。選んだ物たちがきちんと馴染んでいたら、とても嬉しいのだけれど。

なつめ がんサバイバー。2018年に手術。 複数の病を持つ患者の家族でもあり いわば「兼業患者」