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悪夢と本と音楽

2.29

ー悪夢ー

悪夢を見た。最近悪い夢ばかりみる。


夢の中の私は、信じられないほど想像力が豊かで、その描写たちは毎度鮮明だ。

なんか開発都市のどデカい駅のホームで巨人が空から降ってきて踏みつけられる夢、
雨の日に知らない街の商店街で誰かに追いかけ回されてずぶ濡れになる夢…

もし私に絵心があったなら、今までの悪夢を全部アニメに起こせるんじゃないかと思う。 


今日の夢は、初めてのミステリーものだった。何故か私は殺人の冤罪をかけられ、そしていつの間にか命を狙われる逆の立場になっていた。


朝4時半。

目覚めた時、恐怖でいっぱいで布団に潜り込んだ。誰かが玄関のドアノブを回して家に侵入しているかもしれないという考えが頭を過って、暫く寝付けなかった。

その後も二度寝三度寝を繰り返して最終的に起きたのは10時過ぎ。悪夢を見た翌朝は寝た気がしなくて、睡眠命の私は夢を見ることが本当に嫌い。今日は立て続けに見たせいか、余計疲れを感じた。


そんな朝を迎えたせいで何もやる気が起こらず、なかなかのバットモードだった。
今日はお昼過ぎからバンドの練習があったが、(私は軽音部に所属している)仮病で休んでしまおうかと思うくらい沈んでいた。(音楽が好きで部活をやっている身なので、これはだいぶ瀕死状態だと自分で認識した)

結局時間ギリギリに家を出て大学に向かった。


ー音楽と本、そして僕のマリー

音楽は私の人生を語る上で欠かせないものである。
今日もそんな音楽に救われてなんとか日中はやり過ごせた。
気分が少し回復したので、帰りにいつもの喫茶店に寄って本を読んで帰った。


今日読んだのは、僕のマリの「書きたい生活」


僕のマリは、私がエッセイを始めたきっかけでもある。

音楽と同様に、彼女の等身大のエッセイは今の私の生活を救ってくれた。きっとなんでもない日常こそ書き留めておきたい宝物なんだろうなと思った。マリさんは言葉通り、書くことで生きていてすごい。「書くことを生業としている」という意味じゃなくて、「書くことを彼女の人生を生きる"術"としている」のである。

彼女のエッセイは、苦しい感情ぶつけたい感情怒りの感情も書かれている。

だから、かつて楽しい事ばかりを書き留めたかった私にとってはそれは本当にすごいことなのだ。



ーちぎれたギターケースー

さてと、本を読み終えたので、帰宅しようとギターケースを背負おうとしたら、肩紐が片方ちぎれてしまった。思わずえっと声が出てしまったがまぁいい、横に持つスタンスでいけばいいやと思い横向きに持ったらブチッとそちらの取手までちぎれてしまった。

ギターケースの紐がちぎれるなんて滅多にないのだが、一気に2本も逝ってしまった。実はこの前も1本お亡くなりになられていたので完全に経年劣化だな。

残された1本の肩紐は、まるで今の私みたいだななんて思いながら、それを肩にかけケースを抱えて、
手嶌葵の「紺色のうねりが」を聞きながら小雨のなかを帰った。



悪夢から始まりギダーケースの紐がちぎれたり帰り道は傘無しの雨だったけど、
さっき読んだ本に心が満たされているからか、穏やかに一日を締めくくれそうだ。

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