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「十二国記」通読PJT

こんにちは、なつです。
ずっと前から気になっていた「十二国記」。30周年記念で大々的に書店に並んでいたのを横目に過ごしてきましたが、ついに手に取りました。

というのも、昨年「ハリー・ポッター通読PJT」を駆け抜けて、やっぱり通読してよかったなという気持ちと、ファンタジーをもっと読みたい、長編小説をもっと読みたい、という気持ちになり、第一想起したのが十二国記でした。

十二国記の存在を知ったのは、高校2年生の時。私は神奈川県立の高校に進んだのですが、その高校には本を読む人がたくさんいました。中学時代は近くに本好きがいなかったこともあって、小学生ほど本を読まなくなっていた記憶があるのですが(部活動が楽しかったともいう)朱に交わればなんとやら、というやつで、また本を読むようになりました。

特に高校2年のクラスは最高でした。私たちの高校は2年次から文理に分かれたのですが、私はもちろん文系クラス。その文系が集まったクラスはやっぱりThe文系という人種が多く(同志を見つけやすかったともいう)クラスメイトの中に「めちゃくちゃ本を読んできた人たち」がいて、その人たちが崇拝していたのが、小野不由美先生でした。

だったらその時に読み始めたらよかったのですが、、まずはゴーストハントをとおすすめされ(あまり詳細覚えていないけれど面白かった記憶がある)、ほかにもおすすめの作家さんを教えてもらい(ちなみに伊坂幸太郎さんはこの時のクラスメイトに教えてもらって最もヒットした作家さん。あとこの時ダレン・シャンも通読した。)そこからその作家さんの小説を刊行順に読み漁って追い付くのに精いっぱいだったこともあり、そしてそうこうしているうちに受験勉強も始まりと、十二国記を読む機会を逃してしまっていたんですね。

でも、最近十二国記の新刊が18年ぶりに出て、そして物語も「いったん終結」したという噂を聞いて、いつか絶対通読するぞと思っていたのでした。

そして満を持して今年始めた『十二国記通読PJT』。先日無事完走をしました。本当に素晴らしい物語で、巻を追うごとにどんどん面白くなっていき、ちりばめられた伏線が回収され続け(そして謎がまだまだ残っているところも素晴らしい)、最後の方はもう止まりませんでした。本当に、出会ってよかった作品だし、もっと早く出会いたかった物語だった。私にもし子どもができたら、中学に上がるタイミングで是非プレゼントしたい物語だった。

十二国記の世界観を少し。シリーズ名の通り「十二国がある世界」があって、そこが日本(倭国)とつながっている?「あちら側」のお話し。そこには民衆を愛する慈愛の生き物、「麒麟」という存在がいて、その麒麟がいわゆる天の声に従って王を選び、王が国を統治する、という世界。王が素晴らしいと国も栄えるが、王が「病むと」国も病む(天候が荒れたり、妖魔が出たり)。麒麟目線、王様(に選ばれる前と、選ばれた後)目線、官僚目線、市井の人々目線、といろいろな視点から物語がつながっていきます。人間には気持ちがあって、意思があって、環境や人や妖獣との関係でそれらを育てていき、つながっていき、成長していく。そんな人間の営みに触れて、人間の素晴らしさと脆さを尊いと感じる、そんな物語です。

本当に素晴らしい物語なので、もし興味持ってくださってまだ未読の方には是非読んでいただきたい!!のですが、読む順番について、おすすめしたい順番があります!

まず一番オーソドックスなのは、「エピソード順」に読む方法です。十二国記は、新潮文庫に集約されてから、エピソード番号というものが付与されたそうで。いつも私は刊行順に読む派なのですが、エピソード順を出版社がつけてくれたもので、この通りの読むのが、一番オーソドックスなのかな?と思います。

  • Episode0.『魔性の子』

  • Episode1.『月の影 影の海』(上下巻)

  • Episode2.『風の海 迷宮の岸』

  • Episode3.『東の海神 西の滄海』

  • Episode4.『風の万里 黎明の空』(上下巻)

  • Episode5.『丕緒の鳥』

  • Episode6.『図南の翼』

  • Episode7.『華胥の幽夢』

  • Episode8.『黄昏の岸 暁の天』

  • Episode9.『白銀の墟 玄の月』(4巻)

ただ、私はこちらのサイトを拝見し、『魔性の子』をどのタイミングで読むかがポイントなのね!?ということを知り、おすすめの通りに読ませていただきました。そしたらこれがもう本当にドンピシャで、もう信じてよかった!!という気持ちでいっぱいです。ありがとうございました><!!

Episode1.『月の影 影の海』(上下巻)
Episode2.『風の海 迷宮の岸』
Episode0.『魔性の子』
Episode3.『東の海神 西の滄海』
Episode4.『風の万里 黎明の空』(上下巻)
Episode5.『丕緒の鳥』
Episode6.『図南の翼』
Episode7.『華胥の幽夢』
Episode8.『黄昏の岸 暁の天』
Episode9.『白銀の墟 玄の月』(4巻)

https://lee578.hatenablog.com/entry/2022/10/16/015801

ほかにも、「陽子を追う順」で読んだり「泰麒を追う順」で読んだり、初めの1冊は外伝でテンポがよくてとっても読みやすく非常に面白い『図南の翼』から読み始めるというおすすめもあるようです。通読してからいろいろな「読む順番」を調べましたが、確かにどの読み方もなるほどなー!と思うものがって、どの順番でも楽しめそう!と感じました。

ただ、私はやっぱり『魔性の子』は初めに持ってこない方が、十二国記の世界観にぬるっと入れるんじゃないかなーと思います。(魔性の子スタートだったら、私はきっとこんなにハマっていないというか、ハマるのにもっと時間がかかった気がする。ちょっと独特な雰囲気で、ファンタジーというよりミステリーっぽいトーンです)

文庫本で15冊あるし、読むのがしんどくなる描写も多いし、気軽におすすめ!とは言えないけれど。でも読んでも絶対に損はさせないから。声を大にして是非読んでほしい!と、強くお勧めしておきます!
きっとこれから先ずっと、「好きな小説」を問われたら、絶対に外せなくなるだろうな、と思える小説に出会えました。
心からおすすめいたします。是非読んでみてください^^!

▼私のおすすめの1冊目はこちらです。是非!


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