見出し画像

授業時間40分の行方

文科省がまた思いつきで弾丸をぶっ込んできましたね💦

 Xなどでは好意的な意見もあるのですが・・・。
これは何のための5分短縮なのかというと、85時間を弾力的に運用する時間を作るための5分。
その85時間というのは、音楽や図工よりも多い時数で、毎日5分の積み重ねはあなどれません。
そしてこの85分は学校裁量・・・。
授業時間40分にしたからあとはよろしく!って丸投げ感満載です。

 この85時間をどうしていくかっていうことをしっかり話し合う必要があります。カリキュラムマネジメントで合科的な学習をしたり、基礎基本の習熟タイムをとったり、創意工夫で色々な取組ができそうですが、おそらく、教育委員会の方から方向性を示されると思うので、それに基づいて考えることになると思われます。
ちなみにうちの市は現在40分の短縮授業は認められていません。

教師の授業観の転換が必要

 5分削られるというのは、結構授業をするのも大変です。
最後の振り返りの時間や習熟のを確保するのも大変なのにさらに5分短くするって・・・。
子どもはすぐに40分に慣れる(むしろ歓迎される)と思いますが、45分授業が染みついている教師の方が戸惑うと思います。図工や家庭科などは時間が足りなくて相当厳しいです。
おそらく振り返りや習熟の時間を85時間の部分に当てるようになるのかもしれませんが、教師の授業観を変える必要があります。
個別最適化とか、自由進度学習とか、一斉授業ではない授業スタイルが広まりつつありますが、これも結局教師の力量に大きく左右されるものだと思います。
1つの課題をみんなで話し合って深め合うというような授業に憧れてそれを目指していたけれど、そういう授業がどんどん少なく(できなく)なっていくように思います。

 教務の立場からすると、授業時数をどうカウントするのかも謎。
標準授業時数は変わらないのに、40分で計算するとなると、もう私なんて複雑すぎてお手上げ状態です。

働き方改革につながるか?!

 授業時数が40分になると、それだけ下校時間が早くなって教師にゆとりが生まれるから働き方改革につながる・・・というのは短絡的です。
まず、40分の授業をどうしていくのか。
1日20分の時間をどう運用するのか。
運用していくために現場で考えることがたくさんあります。
40分授業をしている学校の時間割を見たけれど、これを今の勤務校で実現するのはかなり難しいです。

小学校の時間割って「分かりやすさ」が大事だと思います。
毎日同じパターンで生活しているから、子どもは学校生活に見通しがもてるのですが、今日は〇〇の時間、とか今日は60分授業となると、訳が分からなくなりそうです。
単純に40分授業で下校が30分早くなるよ、ならいいのですが。

事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きているんだ!!

また現場で考えることが増えます・・・。
文科省のみなさんの理想をかなえるために現場は結構がんばっています。
・・・と声を大にして言いたいです。


この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?