青山通

著述家。本名の青野でクラシック音楽の編集者。著書に『ウルトラセブンが音楽を教えてくれた…

青山通

著述家。本名の青野でクラシック音楽の編集者。著書に『ウルトラセブンが音楽を教えてくれた』(新潮社)『ウルトラ音楽術』(集英社)他。2つのマガジン「ウルトラセブン推し」と過去著作の「アーカイヴ」でnote始めます。https://twitter.com/navyblueaoao46

マガジン

  • 新規の記事 New arrival

    マガジン「ウルトラセブン推し」以外の、新規記事です。

  • 音楽・本・ドラマ・仕事ほか〜過去の著述 archive

    過去にブログ、雑誌、Facebook、WEBなどにて公開した記事ほか、未公開原稿もアップする予定です。

  • ウルトラセブン推し

    「ウルトラセブン」の作品+音楽解説、「ウルトラセブン」に関するコラム・エッセイをアップします!

最近の記事

青山通 活動記録

◉著書、主な書評 2013年 ●『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』(アルテスパブリッシング) ・4月発売、四六判、本体1600円 ・『ウルトラセブン』最終回に使用されたあの曲の正体を突きとめるまでの7年間の軌跡と、セブン、シューマンのオススメを語り尽くす。 ・書評:『中央公論』(宇野常寛)、『朝日新聞』(吉田純子)、『日本経済新聞』(井上章一)、『AERA』(森永卓郎)、『サンデー毎日』(陣野俊史)ほか 2015年 ●『ウルトラセブン・スコア・リーディング~冬木透

    • 年明け早々、定番悪夢を2夜連続で見た

      皆さんは、ずっと見続けている定番の悪夢がありますか?  私にはいくつかあるのですが、2024年年始早々2夜連続でそれらを見たので、その話を書いてみます。 1「単位が取れず大学を卒業できない」 大学4年の前期。あと1つでも単位を落すと留年となるのに、すでに一度も出ていない授業が複数ある。そこでは、どうも前期末試験の日程がアナウンスされているようなのだが、その情報を得ることができない。試験を受けられずにこのまま単位を落し、卒業できないことが濃厚になってきた・・・ と、苦しんで

      • 由利子とアキコとアンヌ ~ウルトラQ・ウルトラマン・ウルトラセブン-ヒロイン比較

        拙著『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』の冒頭では、『ウルトラマン』のフジアキコ隊員と『ウルトラセブン』の友里アンヌ隊員について書いている。 要約すると「ブラコ星人に襲われると悲鳴をあげてダンに助けを求めながら気絶するアンヌ隊員と、ケロニアに襲われてもひとり無言で対峙するフジ隊員」というものだ。 二人のこのキャラクターの対比は象徴的であり話の「掴み」にも良いので、その後もトークショーやラジオへの出演時にネタとして話している。 このコラムでは、この二人に『ウルトラQ』

        • Archive⑨TVドラマ『抱きしめたい!』のこと(2008年7,8月,cocolog )

          1988年、確かに時代はあんな空気だった 初回放送1988年第3クール(7月~9月)、トレンディドラマの金字塔『抱きしめたい!』。早いもので、あれからこの2008年7月で20年になる。 自分としては最も好きなドラマの1つで、20世紀の間は毎年6月あたり、夏に向かう時期になると必ずビデオで見ていたほどだ。 さすがに21世紀に入ってからはそこまで毎年は見なくなったが、昨2007年ビデオの劣化が気になり、DVDへコピー。このとき久しぶりに全部見たのだが、今年2008年もDVDコ

        青山通 活動記録

        マガジン

        • 新規の記事 New arrival
          4本
        • 音楽・本・ドラマ・仕事ほか〜過去の著述 archive
          9本
        • ウルトラセブン推し
          4本

        記事

          ウルトラセブン推し④第24話「北へ還れ!」に映る大相撲

          子どもの好きなものは「巨人、大鵬、卵焼き」と言われた一九六〇年代。高度成長のさなか、一般国民の最大の娯楽がテレビ鑑賞だった時代に、スポーツ中継は絶大な人気を博した。私も、大相撲、野球、さらにプロレスについては、「ウルトラセブン」より少し早い時期の一九六五年くらいから熱心に観ていたものである。そんな「国民的スポーツ」は、「ウルトラセブン」にも垣間見ることができる。そのなかでここでは大相撲について書いてみたい。 第24話に映る大相撲中継で、「寄り倒し、柏戸の勝ち」のアナウンス

          ウルトラセブン推し④第24話「北へ還れ!」に映る大相撲

          ウルトラセブン推し③第26話「超兵器R1号」とM49「死の悲しみ」

          ストーリー 瀬川博士、前野博士をメインスタッフとして、惑星攻撃用の新兵器R1号が開発された。新型水爆の8,000個の爆発力を持つという。実際の侵略者に対してはこれを使用すればいいし、保有していることを知らしめるだけでも、全宇宙に対する侵略の抑止力となる。 そのためには、実験してアピールする必要がある。核実験の場所にはシャール星座の第七惑星ギエロン星が選ばれ、実験は成功。ところがギエロン星には生物がいた。 鳥のような風貌のギエロン星獣は、復讐のために地球に降り立ち、R1号

          ウルトラセブン推し③第26話「超兵器R1号」とM49「死の悲しみ」

          ウルトラセブン推し②聖地探訪~慶元寺(第8話「狙われた街」)

          マニアの対象には様々な分野があるものだが、「ロケ地」もその一つである。「ウルトラセブン」も同様、山中まで探索に向かっている方もいらっしゃるのだが、私はその分野は比較的緩い状態である。 いっぽうで私は東京都世田谷区の小田急線沿線という主要ロケ地至近の場所に住んでいるので、いくつかの聖地には足を運んだことがある。今回はそのなかでも、あの名作「狙われた街」の撮影に使われた慶元寺に行った時のことを書いてみたい。 「狙われた街」放送終了後、上がったテンションのまま慶元寺に向かう

          ウルトラセブン推し②聖地探訪~慶元寺(第8話「狙われた街」)

          archive⑧広島「被爆記」(母・青野(中島)たえにより、1982年刊『はな』11号に寄稿)

          お読みいただく前に ~青山通(青野泰史)映画『この世界の片隅に』で、主人公が終戦直前に呉から広島市に行く話が持ち上がります。史実を知っている我々は「今、広島市に行ったらだめだ!」と叫びたくなるシーンです。 結局彼女は行かないで済んだのですが、安堵すると同時に、このタイミングで佐賀から広島市に行ってしまった人を思い出します。 母です。母・青野(旧姓:中島)たえは1927年に佐賀県で生まれ、1945年に現在の広島大学教育学部の前身校の一つで、開校したばかりの広島女子高等師範学

          archive⑧広島「被爆記」(母・青野(中島)たえにより、1982年刊『はな』11号に寄稿)

          archive⑦『送別の餃子(ジャオズ) 中国・都市と農村肖像画』 大阪音楽大学教授 井口淳子・著/書籍の紹介(2021,Facebook,Twitter +)

          勝手に盟友と呼ばせて頂いています大阪音楽大学教授・井口淳子先生の新刊『送別の餃子(ジャオズ)』が発売になりました(灯光舎、2021年)。井口先生とは、私が編集を担当した『亡命者たちの上海楽壇~租界の音楽とバレエ』(音楽之友社、2019年)以来のお付き合いで、「自著の出版は人生最高の贅沢な楽しみ」との想いが一致しています。 2021年は、拙著『ウルトラ音楽術』(集英社インターナショナル、2022年)との同時期刊行の祝杯をあげようと話していたのですが、私のほうが遅れてしまいまし

          archive⑦『送別の餃子(ジャオズ) 中国・都市と農村肖像画』 大阪音楽大学教授 井口淳子・著/書籍の紹介(2021,Facebook,Twitter +)

          archive⑥『マルティン・フレスト:モーツァルト「クラリネット協奏曲」』 演奏の所感(2020,Facebook +)

          私が最近感動する演奏の条件とは、以下のようなものである。 これらを満たす録音を、中学高校の同期の友人および東京藝大でクラリネットを学ぶ彼女のお嬢様に教えてもらった。フレストのモーツァルト「クラリネット協奏曲」、2度めの録音である。 聴いて驚嘆。不明を恥じるとは、これを聴かずにいた、このことだ。 凡庸な箇所がどこにもない。さまざまな表現が美しく長く連なる山脈のように繋がっていく。歌う、飛ばす、圧をかけてたたみかける。刹那も永遠も、快活さも幽玄さも、現れては消える。すべてが

          archive⑥『マルティン・フレスト:モーツァルト「クラリネット協奏曲」』 演奏の所感(2020,Facebook +)

          ウルトラセブン推し①ウルトラ「マン」セブンという誤解

          二〇一三年、拙著の第一弾となる『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』が発売になってほどないタイミングで、友人夫妻が拙宅に遊びに来てくれた。積もる話が一段落したあと、友人の配偶者が言った。 「そういえば、青山さん、本出されたんですよね! ウルトラ「マン」セブンの」 すると友人は、「青山さんの前でそれ言っちゃいかん!」と、笑顔抜きで即座に訂正したのだった。私はたいへん恐縮しながらも、あらためて一般の方へのウルトラ「マン」セブンの浸透度合いを確認するに至った。 その後も、

          ウルトラセブン推し①ウルトラ「マン」セブンという誤解

          archive⑤森田健作がバッハを教えてくれた ~「おこれ!男だ」(SEP.2013,音楽言論誌・アルテス 掲載)

          1973年に放送された『おこれ!男だ』という青春ドラマをご記憶の方は、どれぐらいいるだろうか。「よしかわくん!」で有名な森田健作の『おれは男だ!』ではない。『おこれ!男だ』だ。青い三角定規の名曲「太陽がくれた季節」が主題歌のヒット作、『飛び出せ!青春』の後番組である。 しかしこの作品は、当時絶大な人気を誇った森田健作、石橋正次を2枚看板として鳴り物入りでスタートしたものの、全22話をもって9月で打ち切られてしまった。原因は、定番の「学園」ではなく「私塾」を舞台とした凝った設

          archive⑤森田健作がバッハを教えてくれた ~「おこれ!男だ」(SEP.2013,音楽言論誌・アルテス 掲載)

          archive④祖師ヶ谷大蔵のレコード店「スミ商会」閉店(2007.9~10,cocolog +)

          1985年発売、とんねるずのファーストアルバム『成増/とんねるず一番』の収録曲「バハマ・サンセット」にも登場するレコード店、東京は世田谷、祖師ヶ谷大蔵の「スミ商会」が、2007年10月20日に閉店する。なんとも残念なニュースだ。 タカさんが成増のことを歌ったあと、ノリさんが切々とフザけて歌う祖師ヶ谷大蔵の情景。今から22年前の1985年には、まだ当たり前のように、東京の駅前の商店街にはレコード店が1つ2つあった。 その前の1970年代、東京の大きなレコード店と言えば、ディ

          archive④祖師ヶ谷大蔵のレコード店「スミ商会」閉店(2007.9~10,cocolog +)

          archive③編集後記の想い出~音楽誌編集部時代の出来事(2007.12,cocolog +)

          今回は、かなりゆるい話しです。 今(2007年)から遡ること、20年(1986年)。20代まっただなかのわたくしは、とある出版社に勤務しておりました。その会社では、月刊誌や隔週週刊誌などを10誌ほど発行していました。 わたくしの同期入社は7人。入社時は、皆が憧れる雑誌編集部への配属は一人もいなく、全員がいつか雑誌に異動したいと切に望んでおりました。それはもちろん、雑誌編集がやりたかったからですが、同時に雑誌に異動すると「編集後記」が書ける! というのも大きかった。 「編

          archive③編集後記の想い出~音楽誌編集部時代の出来事(2007.12,cocolog +)

          archive②『カレン・カーペンター 栄光と悲劇の物語』 1995年刊行、編集エピソード (2020,Facebook, Book Cover Challenge +)

           これまで様々な仕事をしてきたなかでも、本書の編集は強く印象に残っているものの一つである。  カーペンターズを知ったのは1972年、小学校6年生のときに聴いた「Top of the World」だった。たちまちカレンの声に引き込まれ、翌年発売された5thアルバム「NOW&THEN」は、中学1年生の夏に毎日のように聴いていた。オフィシャル・ファン・クラブにも入会し、翌1974年には抽選に当たって武道館ライヴにも参戦することができた。  その後カレンは、私が大学3年生の198

          archive②『カレン・カーペンター 栄光と悲劇の物語』 1995年刊行、編集エピソード (2020,Facebook, Book Cover Challenge +)

          archive① サイモン&ガーファンクル 2009年7月11日 東京ドームライブ(2009.7,cocolog)

          二人の佇まいはかつての雰囲気そのまま まさかまたこんな日を迎えられるとは思ってもみなかった。1941年生まれ、67歳のサイモン&ガーファンクルの二人が16年ぶり3度目の日本公演を敢行、今日11日のドームにて二人のハーモニーを聴くことができた。 1960、70年代に活躍した往年のビッグアーティストを日本公演で見て、かつての面影が全くなく完全な中年のオヤジと化した姿に、愕然とすることがよくある。ところがポールとアートの佇まいを見ると、もちろんそれなりに歳を重ねた外見ではあるも

          archive① サイモン&ガーファンクル 2009年7月11日 東京ドームライブ(2009.7,cocolog)