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140字小説【その一手、氷山の一角なり】

 私はかつて、南極の観測隊に参加したことがある。
 極寒の地での生活は新鮮で、様々な困難も待ち受けていたが、それでも私は無事に生還を果たした。
 そんな私が今、子ども相手の将棋で完全に追い詰められている。
 なぜだ? あの南極を乗り越えた私が、どうしてこの程度の難局を乗り越えられない?

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