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【2024年2月】 読んだ本 7冊

こんにちは。
2月に読んだ本を3月に末日に公開する怠け者のネコカスです。

2月もそこそこ読んだけど、記事の公開が遅すぎて確実に記憶が薄れています。
なのでうっすい感想かもしれませんが、よかったら最後まで読んでください。





アリアドネの声 (幻冬舎)
井上真偽

救えるはずの事故で兄を亡くした青年・ハルオは、贖罪の気持ちから救助災害ドローンを製作するベンチャー企業に就職する。業務の一環で訪れた、障がい者支援都市「WANOKUNI」で、巨大地震に遭遇。ほとんどの人間が避難する中、一人の女性が地下の危険地帯に取り残されてしまう。それは「見えない、聞こえない、話せない」という三つの障がいを抱え、街のアイドル(象徴)して活動する中川博美だった――。
崩落と浸水で救助隊の侵入は不可能。およそ6時間後には安全地帯への経路も断たれてしまう。ハルオは一台のドローンを使って、目も耳も利かない中川をシェルターへ誘導するという前代未聞のミッションに挑む。

引用;Amazon

井上真偽さんの著書を初めて読みました。

読んだと言うか正しくはAudibleで聴いたが正解です。
この方は年齢性別不詳の謎の作家さんなんですね。

読み始めはいつものようにそんなことも知らずにタイトルだけで適当に読んだのですが、簡潔に言うと最後のオチまで綺麗にまとまってすごく面白かったです。

障害を抱える女性をドローンを使って救出するという無理難題。
女性は見えないし聞こえないし話せないのにどうやってドローンだけで救出するのか。

僕ならとっくに諦めてしまうような状況でも、ドローンインストラクターのハルオは亡き兄の口癖「無理だと思ったらそこが限界」という言葉を胸に困難な事態にも懸命に立ち向かう。

この作品に出会えたので、井上真偽さんの「その可能性はすでに考えた」を購入しました。
まだ読めてませんが読むのが楽しみです。



さよなら妖精 (東京創元社)
米澤穂信

一九九一年四月。雨宿りをする一人の少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。彼女と過ごす、謎に満ちた日常。そして彼女が帰国したとき、おれたちの最大の謎解きが始まる。覗き込んでくる目、カールがかった黒髪、白い首筋、『哲学的意味がありますか?』、そして紫陽花。謎を解く鍵は記憶の中に――。忘れ難い余韻をもたらす、出会いと祈りの物語。著者の出世作となった清新なボーイ・ミーツ・ガール・ミステリ。

引用;Amazon

以前読んだ「王とサーカス」の主人公、太刀洗万智の原点と呼べる作品。

ユーゴスラビアから来た少女マーヤとの偶然の出会いによって広がる不思議な短編風の物語。

物語は彼女と過ごした短い時間を思い出しながら進んでいく。

帰国したマーヤはどこへ帰ったのか。
ユーゴスラビアという特殊な国の歴史について学びながら、マーヤの運命を辿るお話。

太刀洗万智シリーズ3作目?の「真実の10メートル手前」ももちろん購入済み。



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悪い夏 (角川文庫)
染井為人

26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースの女性に肉体関係を迫っていると知った守は、真相を確かめようと女性の家を訪ねる。しかし、その出会いをきっかけに普通の世界から足を踏み外して――。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出を目論む地方ヤクザ。加速する負の連鎖が、守を凄絶な悲劇へ叩き堕とす! 第37回横溝ミステリ大賞優秀賞受賞作。

引用;Amazon

生活保護という国のシステムをずる賢く利用する人たち。
実際、こんな人がたくさんいるのだろう。

親切心や恋心を利用しどんどん抜け出せなくなる犯罪と裏切りの沼。

言っておきますがこの作品の登場人物は全員がクズです。
騙し騙され利用し利用される。
みんな自分さえ良ければいいと思っています。

後半は一気に展開が進みます。
グロくはないけど「後味悪い系」の作品です。



兇人邸の殺人 (東京創元社)
今村昌弘

『魔眼の匣の殺人』から数ヶ月後――。神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と剣崎比留子が突然の依頼で連れて行かれた先は、“生ける廃墟"として人気を博す地方テーマパークだった。園内にそびえる異様な建物「兇人邸」に、比留子たちが追う班目機関の研究成果が隠されているという。深夜、依頼主たちとともに兇人邸に潜入した二人を、“異形の存在"による無慈悲な殺戮が待ち受けていた。待望のシリーズ第3弾、ついに刊行!

引用;Amazon

今村昌弘さんの「屍人荘の殺人」シリーズの第3弾。

廃墟をテーマとしたテーマパーク内に斑目機関のかつての研究施設が残されていた。
そこに呼ばれたスタッフは2度と出てくることはないという噂。

今回の剣崎比留子はある事情により動くことができない。
動けないながらも集まった少ない情報を元に、安楽椅子探偵さながら謎を解いていく。

相変わらずぶっとんだ内容だがとても面白かった。
ただ、Audibleで聴いたので、屋敷の全容やトリックの難解さが理解に苦しんだのでこのシリーズは書籍で読むことをおすすめします。



八月の御所グラウンド (文藝春秋)
万城目学

死んだはずの名投手とのプレーボール
戦争に断ち切られた青春
京都が生んだ、やさしい奇跡
女子全国高校駅伝――都大路にピンチランナーとして挑む、絶望的に方向音痴な女子高校生。
謎の草野球大会――借金のカタに、早朝の御所G(グラウンド)でたまひで杯に参加する羽目になった大学生。
京都で起きる、幻のような出会いが生んだドラマとは--
今度のマキメは、じんわり優しく、少し切ない
青春の、愛しく、ほろ苦い味わいを綴る感動作2篇

引用;Amazon

第170回直木賞受賞作。
駅伝を走る女子高生の話と、草野球に出ないといけない大学生の話の2篇からなる。
どちらも過去の人物が現れる少し不思議なお話。

どちらもよかったけど、直木賞獲るほどかな?というのが正直な感想。
2つの話の関連性もないようだったし、星3つといったところでしょうか。
Audibleで読了。



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月の満ち欠け (岩波書店)
佐藤正午

あたしは、月のように死んで、生まれ変わる――この七歳の娘が、いまは亡き我が子? いまは亡き妻? いまは亡き恋人? そうでないなら、はたしてこの子は何者なのか? 三人の男と一人の女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく、この数奇なる愛の軌跡。プロフェッショナルの仕事であると選考委員たちを唸らせた第一五七回直木賞受賞作、待望の文庫化。(特別寄稿:伊坂幸太郎)

引用;Amazon

こちらは第157回の直木賞受賞作。

地元在住の佐藤正午さん。
TSUTAYAにサイン本が置いてあったので買おうかめっちゃ悩んで結局買ってない。

「鳩の撃退法」ではくどいと思っていた言い回しも、今作ではあまり感じられず物語に没頭してしまった。

一言で表すと素晴らしいの一言。
『ルリ』を巡り複雑に絡み合う純愛と感動のストーリーです。

あらすじを読まずに読んだのが特に面白く感じた理由かも。
今のところ今年のベスト1の作品です。




護られなかった者たちへ (NHK出版)
中山七里

仙台市の保健福祉事務所課長・三雲忠勝が、手足や口の自由を奪われた状態の餓死死体で発見された。
三雲は公私ともに人格者として知られ、怨恨が理由とは考えにくい。
一方、物盗りによる犯行の可能性も低く、捜査は暗礁に乗り上げる。
三雲の死体発見からさかのぼること数日、一人の模範囚が出所していた。
男は過去に起きたある出来事の関係者を追っている。男の目的は何か。
なぜ、三雲はこんな無残な殺され方をしたのか? 誰が被害者で、誰が加害者なのか。
本当に“護られるべき者"とは誰なのか
怒り、哀しみ、憤り、葛藤、正義……
万般の思いが交錯した先に導き出される切なすぎる真実――。

引用;Amazon

おそらく中山七里さんの著書は初めて読んだ。
名前はもちろん知っていたし、映画で「連続殺人鬼カエル男」を見たこともある。

たまたま読んだ今作が、偶然にも「悪い夏」と同じ生活保護を題材とした物語だったのですんなり入ることができた。

重い題材なだけに胸が痛む内容だったが、最後までとても面白かった。
現実ではこんなこと起こらないことを願います。



まとめ

ということで予定よりだいぶ遅い公開となりましたが、2024年2月に読んだ本の紹介でした。
改めてまとめてみます。

  1. アリアドネの声 井上真偽

  2. さよなら妖精 米澤穂信

  3. 悪い夏 染井為人

  4. 兇人荘の殺人 今村昌弘

  5. 八月の御所グラウンド 万城目学

  6. 月の満ち欠け 佐藤正午

  7. 護られなかった者たちへ 中山七里

2月は短いながら7冊読むことができました。
3月は9冊読んでいます。
なるべく早く紹介するので、その時はまた読んでください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。



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